パレスチナがイスラエル議会のヨルダン川西岸併合法案を非難
パレスチナが非難するヨルダン川西岸併合法案とは
パレスチナ外務省は、水曜日に行われたイスラエル議会によるヨルダン川西岸への主権拡大法案の予備承認を強く非難しました。この記事では、この国際ニュースのポイントと背景、さらにはイスラエル国内の政治的なねじれを分かりやすく整理します。
何が起きたのか:イスラエル議会の動き
イスラエル議会は現地時間の水曜日、ヨルダン川西岸の全ての入植地にイスラエルの法律と行政を適用する法案を、25対24という僅差で可決し、予備承認しました。
この法案は、右派政党ノアムに所属する単独議員、アヴィ・マオズ氏によって提出されたもので、イスラエル側ではヨルダン川西岸をユダヤ・サマリアと呼んでいます。法案は今後、議会の外交・防衛委員会に送られ、さらに詳しい審議が行われる予定です。
パレスチナ側の反応と主張
パレスチナ外務省は声明で、イスラエルにはパレスチナ領土のいかなる部分に対しても権限はないと強調しました。
声明によると、ヨルダン川西岸(東エルサレムを含む)とガザ地区は、パレスチナ解放機構が代表するパレスチナ人民とその指導部の主権の下にある、パレスチナ国家の一体的な地理的単位と位置づけられています。
外務省は、イスラエルが現地で新たな現実を押しつけようとする試みは無効だとし、政治・外交・法的手段を通じてこれに対抗していくと表明しました。また各国政府や国際機関に対して、土地の収用や併合につながるイスラエルの体系的な政策を拒否するよう呼びかけています。
イスラエル国内で浮かび上がる亀裂
イスラエルのチャンネル12によると、与党連立に属する一部の議員が、ネタニヤフ首相が棄権を求めていたにもかかわらず、この法案に賛成票を投じました。
この動きは、ヨルダン川西岸の併合方針をめぐって、イスラエル政府内部にも明確な立場の違いが存在することを示しています。少数政党の議員が提出した法案であっても、与党内から一定の支持が集まったことで、今後の政策議論に影響を与える可能性があります。
今回の法案が意味するもの
今回の法案は、まだ予備承認の段階にあり、外交・防衛委員会での審議や本会議でのさらなる採決など、複数のプロセスを経る必要があります。それでもパレスチナ側が強く警戒するのは、占領下とされるヨルダン川西岸にイスラエルの国内法と行政を直接適用することが、事実上の併合に近づく一歩と受け止められかねないためです。
パレスチナ外務省は、自らの領土とするヨルダン川西岸・東エルサレム・ガザ地区の一体性が損なわれることに強い危機感を示し、国際社会に対しても明確な立場表明を求めています。
2025年12月8日時点での焦点
本記事執筆時点(2025年12月8日)で、この法案は議会の外交・防衛委員会での審議を控えており、イスラエル議会の今後の動きが注目されています。パレスチナ側は、政治・外交・法的な場を通じて対抗する姿勢を示しており、国際社会の対応も含め、緊張が続く可能性があります。
私たちが考えたい論点
今回の国際ニュースは、次のような問いを私たちに投げかけています。
- 占領下とされる地域に一方的に国内法を適用することは、どのような政治的・法的意味を持つのか。
- パレスチナが主張する領土の一体性と、イスラエル議会で進む法案とのギャップを、国際社会はどのように扱うべきか。
- イスラエル国内の政治的分裂は、今後の併合政策や和平の可能性にどのような影響を与えるのか。
中東情勢やパレスチナ・イスラエル問題は、一つひとつの動きが長期的な紛争構造と深く結びついています。ニュースを断片的に追うだけでなく、誰がどの立場から、どのような言葉で語っているのかに目を向けることで、状況をより立体的に理解する手がかりになります。
この記事が、SNSや日常の会話で今回の動きを共有し、中東の平和や国際秩序について考えを深めるきっかけになれば幸いです。
Reference(s):
Palestine denounces Israeli parliament's annexation bid for West Bank
cgtn.com








