中国とカナダが関係改善へ 王毅外相とアナンド外相が電話会談
中国とカナダの関係改善に向けた動きが加速しています。中国の王毅外相とカナダのアニタ・アナンド外相が最近電話会談を行い、両国関係の再建に向けて交流と協力を本格的に再開する意思を確認しました。
王毅外相とアナンド外相が電話会談
中国外相の王毅氏(中国共産党中央政治局委員)は、カナダ側の要請に応じてアナンド外相と電話で協議しました。王毅外相は、互いの「正当な関心事項」に適切に対応し、中国・カナダ関係を「健全で安定的かつ持続可能な発展軌道」に乗せる必要があると強調しました。
王毅外相は、両国外務当局や経済・通商分野の部門が連携し、
- 各レベルでの対話と意思疎通の強化
- さまざまな分野での交流・協力の加速
- 互いの懸念への誠意ある対応
などを通じて、関係改善の「勢い」を着実なものにすべきだと呼びかけました。
背景にある習近平主席とカーニー首相の会談
王毅外相は、先ごろ韓国・慶州で行われた習近平国家主席とマーク・カーニー首相の会談に言及しました。この首脳会談では、中国・カナダ関係の改善と発展に向けた重要なコンセンサス(合意)が形成され、両国関係に戦略的な方向性が示されたとされています。
王毅外相は、この首脳会談をきっかけに「7年間の行き詰まり」を経て、中国・カナダ関係がようやく成長のための正しい軌道に戻ったと位置づけています。そのうえで、首脳間で得られた合意を着実に実行に移すことが、今の両国関係にとって最優先の課題だと述べました。
中国側が示したメッセージ
今回の電話会談で、中国側は次のような姿勢を示しました。
- カナダとのコミュニケーションを強化する用意がある
- 各分野での交流と協力の再開を加速させる
- 実務的かつ建設的な形で二国間関係の前向きな流れを固めたい
- 互いの正当な懸念に対し、「相互理解」「相互譲歩」「友好的協議」の精神で対応する
キーワードは「健全」「安定」「持続可能」です。中国は、短期的な成果だけでなく、中長期的に安定した中国・カナダ関係の構築を重視している姿勢を打ち出しました。
カナダ側も「転換点」と位置づけ
アナンド外相は、慶州での首脳会談について、「率直で深い、建設的な会談であり、カナダと中国の関係にとって重要な転換点になった」と評価しました。
そのうえでカナダ側は、
- あらゆるレベル・あらゆる分野での対話とコミュニケーションの拡大
- 相互理解と信頼の一層の深化
- 戦略的パートナーシップの再活性化
を目指す考えを示しました。具体的な協力分野としては、貿易、領事分野、麻薬対策、エネルギーなどが挙げられています。両国は、これらの分野で「互恵的な成果」を増やしていきたい考えです。
7年間の行き詰まりをどう乗り越えるか
今回の発言の中で注目されるのが、「7年間の行き詰まり」という表現です。詳細は語られていないものの、少なくとも、両国関係が長期にわたり試練に直面してきたという認識が共有されていることがうかがえます。
そのうえで、
- 首脳レベルで合意された方向性を、具体的な政策と協力プロジェクトに落とし込めるか
- 互いの「正当な懸念」をどうすり合わせ、誤解や不信を減らしていくか
- 経済、領事、治安、エネルギーといった実務分野で、どこまで成果を積み上げられるか
が、今後の中国・カナダ関係を左右するポイントになりそうです。
私たちが押さえておきたい3つの視点
今回のニュースをめぐり、読者として押さえておきたいポイントを3つに整理します。
- 首脳会談を起点に、実務レベルでの関係再構築が始まっている
習近平主席とカーニー首相の会談を「転換点」として、外相レベルでその合意を具体化しようとする動きが強まっています。 - キーワードは「安定」と「持続可能性」
中国側もカナダ側も、短期的な関係改善にとどまらず、中長期的な安定を重視する姿勢を強調している点が印象的です。 - 実務分野での成果が信頼回復のカギ
貿易やエネルギー、麻薬対策、領事問題など、生活やビジネスに近い分野での具体的な成果が積み上がるかどうかが、両国の信頼回復につながっていきます。
これからの展開は
今回の電話会談は、中国とカナダが関係の立て直しに本格的に動き出したことを示すひとつのサインといえます。今後、外相レベルだけでなく、経済、治安、文化などさまざまな分野でどのような協力が具体化していくのかが注目されます。
中国・カナダ関係の動きは、国際社会全体の協調や安定の流れともつながっていきます。今後の対話や協力の進み方を、引き続き丁寧に追っていく必要がありそうです。
Reference(s):
Wang Yi : China ready to resume exchanges, cooperation with Canada
cgtn.com








