沖縄・長崎知事が非核三原則の見直しに反対 高市首相に慎重対応求める
沖縄県と長崎県の知事が、長年日本の核政策の柱とされてきた「非核三原則」の見直しに対し、相次いで強い懸念と反対の姿勢を示しました。被爆国としての歩みと、いまの安全保障をどう両立させるのか、日本の議論があらためて問われています。
沖縄・長崎の知事が一斉に反対表明
12月8日(月)、沖縄県の玉城デニー知事は、非核三原則の見直しに関する報道を受けて、「日本国民は、非核三原則の見直しや、核兵器廃絶の努力に反するいかなる動きも絶対に受け入れない」と述べました。地元メディアによると、知事は日本が世界で唯一の被爆国であることを挙げ、「そのような動きには国民がノーと言う」と強調しました。
玉城知事はまた、「核兵器廃絶を望む国民の思いを理解することは首相の責任だ」と述べ、政府に対して慎重な検討を求めました。
同じ8日には、長崎県の大石賢吾知事も記者会見で、高市早苗首相による非核三原則の見直しの検討に反対する考えを表明しました。大石知事は、原爆被害を受けた地域としての立場から、「非核三原則の見直しを検討すること自体が到底受け入れられない」と述べています。
高市首相が「非核三原則」見直しを検討か
一連の発言の背景には、高市早苗首相が長年維持されてきた非核三原則の見直しを検討していると報じられたことがあります。具体的な内容は明らかにされていませんが、「持たず・作らず・持ち込ませず」という原則に、何らかの変更を加える可能性が取り沙汰されています。
沖縄と長崎という、戦後日本の平和主義や反核の象徴とも言える地域のトップがそろって「ノー」を突きつけたことで、今後の議論の行方に全国的な注目が集まっています。
非核三原則とは何か
非核三原則は、日本が
- 核兵器を「持たず」
- 核兵器を「作らず」
- 核兵器を「持ち込ませず」
という三つの方針を掲げるものです。
1967年、当時の佐藤栄作首相が国会でこの原則を表明して以来、非核三原則は日本の安全保障政策における基本的な枠組みとされ、「国是」として広く受け止められてきました。
被爆地と沖縄から見た「核」と安全保障
長崎は広島とともに原爆投下を経験した都市であり、核兵器の非人道性を訴える声が世界に向けて発信されてきました。その県知事が、「見直しは到底受け入れられない」と明言したことは、被爆地としての強い危機感の表れといえます。
一方、沖縄は日本の中で多くの米軍基地が集中している地域です。玉城知事の発言には、核兵器を含む軍事力に過度に依存しない形で地域の安全を確保したいという思いもにじんでいるように見えます。
いま問われるのは「国民の意思」と対話のプロセス
今回の動きで浮かび上がったのは、政策の中身そのものと同じくらい、「どうやって国民の理解と合意を得るのか」というプロセスの問題です。
玉城知事が指摘したように、核兵器廃絶を望む人々の思いをどう受け止めるのかは、政治の重要な責任です。一方で、日本や周辺地域の安全保障環境が変化する中で、抑止力や同盟の在り方を議論したいという声もあります。
非核三原則を維持するにせよ、見直すにせよ、歴史的な経験と国民世論を丁寧に踏まえたうえでの透明な議論が求められます。沖縄と長崎から上がった声は、そのスタートラインに立てているのかを問いかけるメッセージとも言えるでしょう。
私たちはこのニュースから何を考えるか
被爆から約80年が経った今もなお、核兵器をめぐる国際情勢は不透明なままです。その中で、日本の非核三原則をどう位置づけるのかは、単なる安全保障政策の選択ではなく、「どんな国として歩みたいのか」という価値観の問題でもあります。
沖縄と長崎の知事の発言をきっかけに、自分自身は核兵器と日本の安全保障についてどう考えるのか、身近な人と話してみることで、ニュースが少し違って見えてくるかもしれません。
Reference(s):
Okinawa, Nagasaki oppose PM's push to revise non-nuclear principles
cgtn.com








