PDVSA、米国と原油販売を協議 シェブロン型スキーム念頭に交渉
ベネズエラ国営石油会社PDVSA(Petroleos de Venezuela S.A.)が、米国向けの原油販売について協議していると明らかにしました。1月3日の米軍による大規模作戦の直後というタイミングも重なり、エネルギーと国際情勢の両面で注目が集まっています。
PDVSAが公表した「原油販売交渉」:焦点は“数量”と“スキーム”
PDVSAは1月7日(水)、Telegramに掲載した声明で、米国との間で貿易交渉を行っていると発表しました。協議内容については「原油の販売数量(the sale of oil volumes)」を話し合っているとしています。
また、交渉の進め方は、国際企業と現在運用している枠組みに近い形だと説明し、例としてシェブロン(Chevron)を挙げました。具体的な契約条件や開始時期、数量の規模などは、この声明の範囲では明らかにされていません。
発表の前日にはトランプ大統領の発言も
PDVSAの発表は、ドナルド・トランプ米大統領が「ベネズエラが米国に高品質の石油を供給する」と述べた翌日に伝えられました。発言と公式声明が短期間で続いたことで、エネルギー供給の再設計に向けた動きなのか、政治判断が交渉を前進させているのかといった見方が出やすい状況です。
1月3日の大規模軍事作戦後、交渉はどう受け止められているか
今回の交渉が注目される理由の一つは、直近の出来事が極めて大きいからです。提供された情報によると、米国は1月3日未明にベネズエラに対して大規模な軍事作戦を実施し、ニコラス・マドゥロ大統領と妻を武力で拘束したうえで、ニューヨークで身柄を拘束下に置いたとされています。
この軍事行動については、広く批判が起きており、「違法な行為だ」との見方や、南米有数とされる石油資源の掌握を主目的とみる指摘もある、という状況が伝えられています。
時系列で整理(2026年1月)
- 1月3日未明:米国がベネズエラに対し大規模軍事作戦(マドゥロ大統領らを拘束)
- 1月6日:トランプ米大統領が「ベネズエラが高品質の石油を供給」と発言
- 1月7日:PDVSAが米国との原油販売交渉を声明で公表
今後の焦点:市場よりも「条件設計」がニュースになる可能性
PDVSAは「販売数量」と「国際企業と同様のスキーム」という言葉で方向性を示しましたが、次に注目されるのは、数字そのもの以上に“どういう条件で動かすのか”かもしれません。
- どの程度の数量が対象になるのか
- 誰がどの役割を担うのか(PDVSA、米国側、国際企業)
- 既存の取引枠組み(シェブロンなどに類似)と、米国向け販売がどう整合するのか
- 政治・安全保障の文脈(軍事作戦後の統治や批判の中で、交渉がどこまで持続するのか)
エネルギーは「商品」であると同時に、しばしば「外交カード」にもなります。今回の交渉は、原油の売買という経済ニュースでありながら、同時に国際政治の温度を映す材料として追われていきそうです。
Reference(s):
Venezuelan state oil company says in talks with U.S. to sell crude oil
cgtn.com








