アレッポで戦闘激化、国連「民間人犠牲と数千人避難」—病院被害も
シリア北部の主要都市アレッポでこの2日間に起きた激しい戦闘により、民間人の死傷者が出て、数千人規模の避難が発生しています。国連人道問題調整事務所(OCHA)が2026年1月8日(木)に明らかにしました。
何が起きたのか:死傷者と避難の拡大
当局によると、少なくとも民間人5人(女性2人と子ども1人を含む)が死亡し、さらに数十人が負傷したとされています。OCHAは、戦闘再燃に伴い「健康医療施設を含む重要インフラに被害が出た」と説明しました。
またOCHAは、2026年1月7日(水)朝以降、主要道路で移動制限が課されるなか、数千世帯が自宅を離れたと報告。多くがアレッポ市内の受け入れ先(ホストコミュニティ)や、アフリン地区で身を寄せているとしています。
医療への打撃:複数の病院が被害、運営停止の報告も
OCHAによれば、以下の医療施設が影響を受けたとされています。
- ザヒ・アザラク病院
- イブン・リシェド病院
- オスマン病院
一部の施設は、被害を受けた後に運営を停止したとの報告もあるといいます。負傷者が増える局面で医療提供能力が揺らぐことは、民間人への影響をさらに大きくしかねません。
交通・公共サービスにも波及:空港停止、学校も活動停止
地元当局の報告として、学校・大学・政府機関が活動を停止したほか、アレッポ国際空港も運航を停止したとOCHAは伝えています。日常の基盤が同時に損なわれることで、避難の判断が加速しやすい状況が浮かびます。
「人道回廊」を開設:避難のための2ルート
当局は、民間人が退避できるよう、アワレド(Awared)とズフール(Zuhour)を通る2つの人道回廊を開設したと発表しました。戦闘地域から離れる“出口”が確保されるかどうかは、避難の安全性を左右する重要な要素です。
OCHAは「国連と人道支援パートナーが、拡大する避難に対応するため資源を動員している」としています。
戦闘の中心と対立構図:シェイク・マクスードとアシュラフィエ
戦闘は、クルド人が多数を占めるシェイク・マクスード(Sheikh Maqsoud)とアシュラフィエ(Ashrafieh)の各地区に集中したとされています。今回の動きは、ダマスカス当局と、米国の支援を受けるシリア民主軍(SDF)との亀裂が深まっていることを示すものだとOCHAは伝えました。
いま注目される点(短く整理)
- 医療施設の復旧や再開がどこまで進むか
- 移動制限が続くなかで、避難と物資搬入の動線が保てるか
- 人道回廊が安全に機能し、民間人の退避に実効性を持つか
Reference(s):
UN: hostilities in Syria triggering casualties, displacements
cgtn.com








