米国、中東で戦闘機増派 イランとの緊張高まる中
米国が中東での軍事プレゼンスを強めています。 2026年1月、イランとの緊張が高まる中で、戦闘機部隊の展開や空母打撃群の移動が相次いで報じられ、地域の抑止と偶発的な衝突リスクの両面で注目が集まっています。
何が起きているのか:1月18日〜20日の動き
複数の報道によると、1月18日、米軍のF-15Eストライクイーグル戦闘機が英国内から中東方面へ向けて出発し、C-17グローブマスターIII輸送機が随伴したとされています。さらに米中央軍(CENTCOM)は1月20日、F-15Eが同地域に配備されたことを確認しました。
オープンソースの飛行追跡データや米軍の最近の公表情報からは、F-15Eの3個飛行隊が中東に展開していることが示唆されているとも伝えられています。
増派の中身:F-15Eに加えてF-16、A-10も「見込み」
今回の焦点は、展開規模の“厚み”です。報道では、追加のF-16戦闘機やA-10攻撃機(近接航空支援に強みを持つ機体)の配備も見込まれているとされています。
- F-15E:戦闘と対地攻撃を両立する多用途機
- F-16:機動性が高く、幅広い任務に使われる戦闘機
- A-10:地上部隊支援など、対地任務を重視する攻撃機
こうした構成は、広域の警戒・即応に加え、状況次第で運用の選択肢を増やす狙いがあると受け止められやすい動きです。
空母打撃群も接近:マラッカ海峡通過での「発信停止」報道
海上戦力の面では、空母「エイブラハム・リンカーン」空母打撃群が地域に向けて移動を続けているとされています。米当局者が1月20日、海上の追跡データを根拠に、同打撃群がマラッカ海峡を通過した際にトランスポンダー(位置情報を発信する装置)をオフにしていたと述べた、という報道も出ています。
トランスポンダーの運用は安全や作戦上の事情と結びつくため、外部からは意図を断定できません。ただ、周辺国・市場・関係当事者が「不確実性」として受け止めやすい要素であることは確かです。
イランの反応:報復を警告しつつ「公正な合意」には含み
イラン側は水曜日(報道上)に反応し、報復を警告しました。イランのアッバス・アラグチ外相は、新たな攻撃があれば強い対応で臨むとしつつ、テヘランは公正な合意に達することに引き続き前向きだとも強調。さらに、米国に対し相互尊重に基づく関与を求めたとされています。
強硬な言葉と交渉余地の両方が同時に示されている点は、現場での軍事的な緊張と、外交的な出口探しが並走している状況を映しています。
1月22日現在の見どころ:抑止の強化か、誤算の連鎖か
今回の展開は、抑止力の強化として説明されうる一方で、双方の警戒水準が上がるほど、現場の判断ミスや偶発的接触が大きな事態に発展する懸念も指摘されやすくなります。今後の注目点は、次のような「同時進行のサイン」をどう読み解くかです。
- 航空戦力の追加展開が続くのか(配備の“常態化”か、短期の上積みか)
- 海上での運用がどう変化するか(情報発信、航行、護衛態勢など)
- 外交メッセージの具体化(「公正な合意」をめぐる対話の形が出てくるか)
軍事と外交の距離が近づく局面ほど、日々の小さな動きが大きく見えます。今回の増派が“次の一手”なのか、それとも“踏みとどまり”のための配置なのか。短期的には、追加配備と発言のトーン、その両方が手がかりになりそうです。
Reference(s):
U.S. steps up military presence in Middle East amid tensions with Iran
cgtn.com








