高市首相が衆院解散、1月27日公示・2月8日投開票へ 狙いと勝算は
衆議院が1月23日(金)に正式に解散され、日本は「公示1月27日、投開票2月8日」という短期決戦の総選挙に入ります。高市早苗首相が打ち出した“最短日程”の勝負は、政策推進のための多数派形成を狙う一方、結果次第で政権そのものが揺らぐハイリスクな賭けになりそうです。
何が起きた?今回の総選挙は「戦後最短」の日程
政府の公式日程によれば、選挙は1月27日公示、2月8日に投票・開票。衆院解散から投開票までの16日は、戦後で最も短い間隔とされています。
- 衆議院の定数:465
- 過半数ライン:233
- 現在の自民党:199(過半数に未達)
なぜ高市首相は解散に踏み切ったのか
高市首相は、新たな経済・財政政策を前に進めるため、連立相手の日本維新の会とともに政権運営を円滑化する必要がある、という趣旨を説明しています。自民党は衆参両院で少数派であり、国会審議で政策が強い抵抗に直面しやすい状況です。
背景にある「時間との戦い」
情勢面では、政府・与党にとって逆風となり得る論点が重なっています。
- 物価高の継続
- 自民党をめぐる政治資金問題が尾を引くこと
- 外交・安全保障をめぐる不満の広がり(昨年の台湾に関する発言を機に中日関係の緊張が高まったとの見方もあります)
- 2025年度補正予算(18.3兆円)の国債依存が、2026年の円安・インフレ圧力を強め得るという懸念
- 防衛費をGDP比2%へ近づける過程で、増税が焦点になり得ること
中国社会科学院の孟明明氏(中国社会科学院・日本研究所の研究者)は中国メディアグループのインタビューで、早期解散は野党側の追及の勢いを崩し、経済・政治面の弱点から世論の関心をそらす狙いがある、という趣旨の見方を示しました。
「勝てるのか」—鍵は過半数と、短い選挙戦の空気
高市首相は今回、与党(自民党中心の勢力)が衆院で過半数を得られなければ辞任すると公に結びつけています。つまり、勝負の基準は明確です。
- 目標:自民党単独、または連立を含めて233超
- 失敗:高市政権の継続は難しくなる可能性が高い
ただし、見通しは「読みにくい」というのが現状です。最近の地方選挙では政治資金などをめぐる不信が残っていることが示された、との指摘があります。さらに昨年12月には、奈良の自民党支部と高市氏をめぐり、企業献金が上限を超えたとして大学教授が申し立てを行ったと報じられています。
野党側は「解散は権限の濫用」と反発、連携の動きも
解散をめぐっては、野党各党が「政権に有利なタイミングを選んだ」と批判を強めています。朝日新聞の世論調査では、衆院解散に「反対」が50%だったとされます。1月19日には東京で抗議活動もあったとされ、予算審議や物価対策の見通しが不透明になる、という懸念が訴えられました。
また、日本共産党の田村智子委員長は「国会論戦を避ける狙い」との趣旨で批判し、立憲民主党の野田佳彦代表は、冬季の混乱や受験シーズンのさなかで不適切だと述べています。
短期戦で進む「野党の集約」
選挙戦が短いほど、個別の争点よりも「政権への評価」に空気が寄りやすい面があります。報道では、立憲民主党と公明党が「中道改革連合」という新たな枠組みをつくり、生活コスト抑制や円安の行き過ぎへの対応、非核原則の堅持などを掲げるとされています。短期間で野党票がまとまれば、与党側にとって計算が難しくなる可能性があります。
解散の「制度コスト」も:2026年度予算審議の遅れ懸念
総選挙は政治の再編をもたらす一方で、国会日程は止まります。分析では、国会審議や2026年度予算の議論が遅れ、企業の投資判断、自治体の財源、社会保障の運用などに影響が及び得ると警戒されています。
いま分かっている結論:狙いは「多数派」、ただ勝算は不透明
今回の解散は、高市首相にとって政策を通すための多数派形成を目指す動きである一方、物価・政治資金・財政運営・外交安全保障といった論点が同時に問われる場にもなります。最短日程のなかで、有権者が何を優先して判断するのか——そこが勝敗を左右しそうです。
Reference(s):
Why is Takaichi dissolving the lower house and will she win?
cgtn.com








