イラン、地下ミサイル基地を公開 米国との緊張下で抑止力を強調
イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)は2026年2月5日、地下に設けた新たなミサイル基地を公開しました。米国との緊張が続くなかでの発表で、軍事的な備えを内外に示す狙いがあったとみられます。
地下ミサイル基地の公開、何が伝えられたのか
準公式のファルス通信によると、公開はイラン軍参謀総長のアブドルラヒム・ムーサビ氏と、IRGC航空宇宙部門の司令官セイエド・マジド・ムーサビ氏の視察に合わせて行われました。
報道では、視察の場でミサイル部隊の能力や即応態勢が評価され、戦略部隊の進捗や準備状況について上級司令官らが説明を受けたとされています。
「弾道ミサイルを全方位で高度化」──抑止のメッセージ
ムーサビ氏は基地内で、イランは弾道ミサイルを技術面のあらゆる次元で高度化し、抑止力を強めたと述べたと伝えられました。地下施設の公開自体も、攻撃に耐える運用や継戦能力を想起させる演出になりやすく、相手の計算に影響を与える「見せる抑止」の側面があります。
「防御から攻勢へ」発言が示すもの
同氏はまた、2025年6月のイスラエルとの「12日間の戦争」に触れつつ、軍事ドクトリンを防御から攻勢へ転換したと述べ、非対称戦(戦力差がある相手に対し手段を工夫して対抗する考え方)や、迅速かつ大規模な作戦を重視する姿勢を示したとされています。
この種の発言は、国内向けには軍の自信と統制を示し、対外的には「次の局面での行動の幅」を示唆することで、相手の出方を抑える意図がにじみます。一方で、言葉の強さが誤解や過剰反応を招けば、危機管理の難度が上がる点も見逃せません。
米国との緊張:軍事プレゼンスと「誤算」のリスク
背景として、報道では米国がイラン周辺で軍事的な存在感を強め、合意か攻撃かといった趣旨の圧力を示している状況が挙げられています。こうした環境では、抑止のための誇示と、相手を刺激する行為の境界があいまいになりやすいのが現実です。
さらに、イラン国営のIRNA通信によると、ムーサビ氏は2026年2月1日にも、米国側の「わずかな誤り」が地域戦争を引き起こし得るとの趣旨で警告したとされています。強い言葉が応酬される局面ほど、偶発的衝突や誤認の連鎖をどう防ぐかが焦点になります。
今後の注目点:発表の「次」に何が起きるか
- 追加公開や訓練の有無:地下施設の運用をどう見せるのか
- 米国側の反応:軍事・外交両面でのメッセージの出し方
- 地域への波及:周辺国・地域の警戒水準や対話枠組みへの影響
今回の公開は、単発のニュースで終わるというより、緊張管理の中で「シグナル」を積み重ねる一場面として位置づけられそうです。
Reference(s):
Iran unveils new underground missile base amid tensions with U.S.
cgtn.com








