イラン「民間人1300人超死亡」 米国・イスラエルの攻撃めぐり国連で訴え
イランの国連大使は2026年3月11日、2月28日以降に米国とイスラエルが開始した軍事攻撃により、イラン国内で「民間人1,300人超が死亡し、民間施設9,669カ所が破壊された」と述べました。攻撃の実態と国際法上の論点をめぐり、各国の受け止めが注目されています。
イラン国連大使が示した被害の内訳
発言したのは、イランの国連大使(国連常駐代表)であるアミール・サイード・イラバニ氏です。声明の中で、破壊された「民間施設」として、次の内訳を挙げました。
- 住宅:7,943戸
- 商業・サービス拠点:1,617カ所
- 医療・製薬施設:32カ所
- 学校・教育機関:65カ所
- 赤新月社(Red Crescent)関連施設:13棟
- エネルギー供給施設など:複数
イラバニ氏は、こうした攻撃が「民間人と民間インフラを意図的かつ無差別に標的にしている」と主張し、国際法を尊重していないと批判しました。また、作戦が続く限り数は増え続けるとも述べています。
爆発による大気汚染と健康リスクも指摘
イラバニ氏は、イラン赤新月社の情報として、爆発により深刻な大気汚染が生じ、特に子ども、女性、高齢者、重い持病のある人に健康上の重大なリスクが出ていると説明しました。軍事的被害だけでなく、生活環境の悪化が長期化する懸念もにじみます。
レバノン・ベイルートのホテル攻撃も「外交官殺害」と非難
さらにイラバニ氏は、日曜未明にイスラエルがレバノン・ベイルートのラマダ・ホテルを「意図的なテロ攻撃」として攻撃し、イラン外交官4人が死亡したと主張しました。他国領域で外交官が標的となった点を問題視し、「重大なテロ行為であり、戦争犯罪で、国際法の重大な違反だ」と強い言葉で非難しています。
米側は軍事的損害も報告、情報戦の様相も
一方、米国側は今回の軍事作戦に関連して自軍にも死傷者が出たと報告しているとされています。現時点で、当事者間の主張には大きな隔たりがあり、被害の検証や法的評価をめぐって、国連の場を含む外交の駆け引きが続く可能性があります。
「止血を求める声」と「自衛の主張」が交差する局面
イラバニ氏は「国際社会はいま行動し、この血なまぐさい戦争を止めなければならない」と訴えたうえで、イランとして「国民、領土、独立を守るために必要なあらゆる措置を取る」と強調しました。民間被害の拡大を止める圧力と、当事者が掲げる安全保障上の論理が、同時にぶつかり合う局面に入っています。
Reference(s):
Iran says over 1,300 civilians killed; US reports military casualties
cgtn.com








