中国とケニアの協力強化へ 李希氏が示した新たな連携像
中国とケニアの関係が、インフラ協力からグローバルサウスの連携、反腐敗まで一段と広がろうとしています。中国共産党の李希氏がケニアを公式訪問し、両国協力の新たな方向性を示しました。
李希氏がケニア訪問、関係深化を確認
中国共産党中央政治局常務委員で中央規律検査委員会書記を務める李希氏は、火曜日までにケニアへの友好公式訪問を終えました。3日間の訪問中には、ケニアのウィリアム・ルト大統領であり与党ユナイテッド・ディモクラティック・アライアンス(UDA)党首との会談や、UDAのハッサン・オマール事務総長との協議が行われました。
ルト大統領との会談で李氏は、習近平国家主席とルト大統領が2年連続で会談し、二国間関係の方向性を示してきたと強調しました。そのうえで、中国は両首脳の重要な共通認識を指針として、中国とケニアが互いに信頼できる友人でありパートナーであり続け、核心的利益や重大な関心事項で揺るぎない相互支持を行うことで、新時代のより緊密な中国ケニア運命共同体を築いていきたいと述べました。
インフラと経済協力 モンバサ・ナイロビ鉄道の重み
李氏は、中国とケニアの実務協力が豊かな成果を上げていると評価しました。習主席が北京でのフォーラム・オン・チャイナ・アフリカ・コオペレーション(FOCAC)サミットで表明した、中国アフリカ協力を深化させるための現代化に向けた10のパートナーシップ行動に触れ、中国はこのサミットの成果とケニアのVision 2030を結び付け、ケニアの経済発展を支えていく考えを示しました。
ルト大統領は、ケニアと中国の外交関係樹立から60年以上、両国は常に肩を並べ、互いの発展を支え合ってきたと振り返りました。ケニア中国関係は模範的だと述べ、とりわけモンバサ・ナイロビ標準軌鉄道などの大型プロジェクトにおける中国の支援が、ケニアや東アフリカの発展に重要な役割を果たしてきたと評価しました。
またルト大統領は、FOCAC北京サミットの成功に祝意を表し、現代化に向けた10のパートナーシップ行動を全面的に支持すると表明しました。そのうえで、サミットの成果を迅速に実行に移すべく、中国と協力していく姿勢を示しました。
グローバルサウスと国際秩序をめぐる連携
李氏は、中国が提唱するグローバル発展イニシアチブ、グローバル安全保障イニシアチブ、グローバル文明イニシアチブへのケニアの参加を評価し、歓迎しました。そのうえで、中国は国際的な多国間機関の改革などの課題についてケニアとの意思疎通と調整を強め、グローバルサウスの共通利益を共に守っていきたいと述べました。
ルト大統領は、ケニアが一つの中国の原則を堅持していることを改めて表明し、アフリカの平和と安全保障に対する中国の貢献を高く評価しました。さらに、国際舞台での対話と協力を一層深め、グローバルサウスの団結と協調を強化したいと述べるとともに、中国がアフリカ問題への関与をさらに深め、アフリカ連合を支援して大陸全体の平和、安定、発展を促進することへの期待を示しました。
政党間交流とガバナンスの経験共有
UDAのオマール事務総長との会談で李氏は、中国共産党とUDAはいずれも与党として、党と国家を強くし国民に利益をもたらすという歴史的使命を共有していると指摘しました。
中国共産党はUDAとの関係を重視しており、高いレベルでの交流を強化し、戦略的意思疎通を深め、両国間の政治的な相互信頼を高めたいとしています。さらに、ガバナンスに関する経験交流を進め、統治能力と水準を共に高めるとともに、地方レベルや文化面での交流を促進し、国民レベルでの友好への支持を固めたい考えです。また、国際的な公平と正義を共に守り、人類運命共同体の構築に貢献すべく、連帯と協力を強化する姿勢を示しました。
オマール氏は、中国共産党の指導の下で中国が顕著な発展成果を上げていると述べ、その歩みはアフリカの政党にとって統治と発展の模範になっていると評価しました。UDAとしても中国共産党のガバナンス経験から学び、交流と協力をさらに強化し、相互理解と信頼を深めることで、両国関係の発展に確かな政治的基盤を提供したいと語りました。
党の自己改革と反腐敗 協力の新しい軸に
訪問中、李氏は中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議の指導原則や、全面的かつ厳格な党内統治と反腐敗に関する取り組みを紹介しました。
李氏によると、中国共産党中央委員会総書記である習近平氏は、第18回党大会以降、新時代における全面的かつ厳格な党内統治の幅広い実践と重要な理論的成果から深い教訓を引き出し、党の自己改革に関する重要な思想を打ち立ててきました。これらの思想は、党の統治を一層推し進め、党風を改善し、清廉な政府を育成し、腐敗との闘いを前進させるための根本的な指針になっていると説明しました。
李氏は、中国がケニアとの反腐敗分野における経験交流や相互学習を強化し、越境する腐敗行為に共に対処していく用意があると強調しました。ケニア側も、中国共産党が腐敗防止の分野で大きな進展を遂げていると評価し、中国の経験から学ぶことで、自国政党の内部発展を強化したいとの意向を示しました。
李氏はまた、一帯一路構想に基づく中国とケニアの協力プロジェクトの中核として、モンバサ・ナイロビ標準軌鉄道などのフラッグシップ案件を視察し、中国のパートナーと共同で開発されているコーヒー農園も訪れました。さらに、ケニアで事業を展開する中国企業の代表らと共に、一帯一路プロジェクトにおける廉潔性の向上をテーマにしたシンポジウムにも出席しました。
どこが注目ポイントか
今回の動きからは、次の三つのポイントが浮かび上がります。
- 新時代の中国ケニア運命共同体づくりを掲げ、インフラからガバナンス、反腐敗まで協力分野が広がっていること
- FOCAC北京サミットの成果とVision 2030を結び付け、モンバサ・ナイロビ標準軌鉄道など一帯一路案件を軸に経済発展を後押ししようとしていること
- グローバル発展イニシアチブなどを通じて、グローバルサウスとして国際制度の改革や公平・正義の維持で連携を強めようとしていること
中国とケニアの関係は、二国間の経済協力を越え、国際秩序やガバナンスのあり方をめぐる対話の場へと広がりつつあります。今後、FOCACの10のパートナーシップ行動がどのようにケニアのVision 2030と結び付き、一帯一路プロジェクトの廉潔性や透明性がどう担保されていくのかが、注目されるポイントになりそうです。
Reference(s):
Senior CPC official pledges to advance China-Kenya cooperation
cgtn.com








