中国国際輸入博覧会で李強首相が表明 「さらなる開放」で世界との協力拡大へ
中国国際輸入博覧会で示された「さらなる開放」方針とは
今年、上海で開幕した第7回中国国際輸入博覧会(CIIE)の開幕式で、中国の李強首相が「さらなる開放」と国際協力の拡大を改めて世界に約束しました。巨大な中国市場を世界の「機会」に変えると強調したこのメッセージは、不透明感が続く世界経済の行方を考えるうえで見逃せない動きです。
第7回CIIEと虹橋国際経済フォーラムの位置づけ
李強首相が演説したのは、上海で開催された第7回中国国際輸入博覧会と併催の虹橋国際経済フォーラムの開幕式です。CIIEは、中国が自ら市場を開き、各国の企業や組織に向けて輸入の機会を提供する場として位置づけられています。
李首相は、初回のCIIEが「中国から世界への一方向の招待」であったと振り返りつつ、その後の各回は「中国と世界の双方の約束」へと変化してきたと述べました。開放と協力を求める共通の期待が、この場の性格を形づくってきたという見方です。
「さらなる開放」への具体的な約束
今回のスピーチで、李首相は中国の開放政策に関していくつかの具体的な方向性を示しました。キーワードは「制度」「ルール」「市場」の三つです。
- 国際的な経済・貿易ルールを尊重し、各国・地域が結んだ多国間・二国間の経済・貿易協定を誠実に履行すること
- 制度や仕組みの面から市場を開く「制度面での開放」を一段と進め、高水準の国際ルールとの整合を図ること
- パイロット自由貿易試験区の高度化戦略を推進し、開放のノウハウを積み上げること
特に注目されるのは、最も開発段階にある国々からの輸入品に対して、全ての品目で一方的に関税をゼロにする「無税」措置を打ち出した点です。李首相は、こうした措置を通じて、中国の巨大市場を世界の大きな機会に変えていきたいと強調しました。
WTO体制の重視と投資円滑化への関与
李首相は、中国が世界貿易機関(WTO)を中心とする多角的貿易体制を揺るぎなく支持すると改めて表明しました。あわせて、グローバル化の恩恵を途上国がより多く共有できるよう支援していく姿勢も示しました。
また、中国は各種の国際経済機関との緊密な協調と協力を続け、「開発のための投資円滑化協定」の実施について率先して可能性を探っていくと述べています。この協定は、投資手続きなどを簡素化して投資環境を改善することを目指す枠組みであり、李首相は、こうした取り組みを通じて「開かれた世界経済」の構築を各国と共に目指す考えを示しました。
各国リーダーが示した評価と期待
開幕式では、海外の首脳や国際機関のトップもスピーチを行い、CIIEが貿易と投資を促進し、開放と協力を後押しする重要な国際プラットフォームになっていると評価しました。
出席した各国のリーダーらは、中国経済の基礎的な強さと今後の見通しに自信を示すとともに、「一帯一路」による連携や、経済・貿易、インフラなどの連結性、さらに環境に配慮したグリーン開発の分野で中国との協力を深める意欲を表明しました。
あわせて、自由貿易の維持、公平や進歩、持続可能な発展の推進といった価値を共有し、協力を通じて実現していく必要性も強調されています。
世界経済にとっての意味
李強首相は演説の中で、中国経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は健全であり、中国政府には安定した経済成長を促し、世界の発展と人類の福祉により多く貢献する能力があると述べました。
世界経済の先行きが読みづらい今、「巨大市場のさらなる開放」と「多国間主義の重視」を掲げる今回のメッセージは、各国の政策担当者や企業にとって注視すべきシグナルです。今後、具体的な制度の整備や政策の実行がどこまで進むのかを見極めることが、世界経済の行方を考えるうえで一つのポイントになりそうです。
Reference(s):
Chinese premier pledges further opening up, cooperation at 7th CIIE
cgtn.com








