上海で話題に ペルーと中国をつなぐファッション融合コレクション video poster
ペルーと中国をつなぐ新しい「ことば」としてのファッション
ペルー出身のデザイナー、ホセ・ミゲル・バルディビアが最近、中国・上海で最新コレクションを発表しました。ファッションを通じて中国とペルーの文化を結びつける今回の試みは、グローバル時代の国際ニュースとしても注目されています。
彼のビジョンは明快です。ファッションを「文化と文化のあいだを行き来する乗り物」として使い、相互の敬意と理解を育てること。そのコンセプトが、今回のコレクション全体を貫いています。
上海で披露されたペルー発コレクション
今回、上海で発表されたのは、ホセ・ミゲル・バルディビアの最新コレクションです。会場となった上海は、アジアと世界のファッションが交差する都市でもあり、ペルーと中国という遠く離れた二つの文化が出会う場として象徴的な場所だと言えます。
コレクションの中心にあるのは、「アイデンティティ(自分たちらしさ)」と「モダニティ(現代性)」の掛け合わせです。ペルーと中国、それぞれの伝統を尊重しつつ、現代の都市生活者でも自然に身につけられるようなバランスを探っている点が特徴です。
- 発表の舞台:アジア有数の都市・上海
- デザイナー:ペルー出身のホセ・ミゲル・バルディビア
- テーマ:中国とペルーの伝統を現代的に融合させたファッション
- 狙い:ファッションを通じた文化交流と相互理解の促進
二つの伝統が出会うデザイン発想
今回のコレクションは、一点一点が「物語」を語るように構成されているとされています。そこには、ペルーと中国という二つの社会で育まれてきた価値観へのまなざしが込められています。
重要なのは、どちらか一方の文化を主役にするのではなく、「両方の文化の間」に立とうとする姿勢です。ペルーの視点から中国を眺め、中国の視点からペルーを見つめる。その往復運動を、服という身近なメディアに落とし込もうとしている点に、このプロジェクトのユニークさがあります。
こうしたアプローチは、「伝統か、現代か」という二択から距離を取り、「伝統を抱えたまま現代を生きる」という実感に近いデザイン発想でもあります。文化の違いを強調するのではなく、違いを受け止めたうえで共通点を探る視線がにじみます。
ファッションが生む「敬意」と「対話」
ホセ・ミゲル・バルディビアは、ファッションを単なる流行ではなく、「交換」と「敬意」のためのツールとして位置づけています。服を身につける人はもちろん、それを見る人同士のあいだにも、静かな対話が生まれることを意識しているようです。
言葉が通じなくても、色や形、シルエット、スタイリングといった要素を通じて、「自分たちの文化をどう理解してほしいか」「相手の文化をどう尊重したいか」といったメッセージを伝えることができます。その意味で、今回のコレクションは、彼が語る「ファッションというユニバーサルな言語」を体現した試みだと言えるでしょう。
また、文化を題材にするファッションには、ステレオタイプ(固定観念)をなぞってしまうリスクもあります。そこをどう乗り越えるかという問いも、このコレクションには含まれています。イメージを消費するのではなく、相手の文化の複雑さに向き合おうとする丁寧な姿勢が求められているからです。
グローバル時代のファッションと日本の読者
今回の上海での発表は、ペルーと中国という二つの国の話であると同時に、「グローバル化した世界で、私たちは互いの文化とどう付き合うのか」というより大きなテーマも投げかけています。
日本の読者にとっても、これは他人事ではありません。日常的に海外ブランドや海外カルチャーに触れているからこそ、「どのような視点で他文化を取り入れるのか」「自分自身のアイデンティティをどう位置づけるのか」は、私たち一人ひとりに関わる問いです。
ニュースとしての事実はシンプルです。ペルー人デザイナーが上海で、中国とペルーの伝統を融合させた新作を披露した。しかし、その背景には次のような問いが潜んでいます。
- 文化を「借りる」とき、私たちはどこまで相手への敬意を払えているか
- 自分の文化を発信するとき、どのような物語を伝えたいのか
- ファッションは、どこまで偏見や距離感を和らげる力を持ちうるのか
ホセ・ミゲル・バルディビアのコレクションは、こうした問いを、難しい理論ではなく「服」という身近な存在を通じて提示しています。ニュースをきっかけに、自分のクローゼットの中身を思い浮かべながら、文化との付き合い方を静かに考えてみる時間を持つのも、一つの受け取り方かもしれません。
「読みやすいのに考えさせられる」国際ニュースとして
国際ニュースというと、政治や経済の動きが中心になりがちですが、今回のようなファッションを通じた文化交流も、世界の変化を映す大事な断面です。上海でのコレクションは、ペルーと中国を結びつけるだけでなく、「文化の違いをどう楽しみ、どう尊重するか」という普遍的なテーマを映し出しています。
SNSで話題になりやすいのは派手なビジュアルですが、その裏側にあるストーリーに目を向けてみると、ニュースの見え方は変わってきます。今回のコレクションも、「好き・嫌い」だけで終わらせず、「なぜこの組み合わせなのか」「どんな対話を生みたいのか」という視点で眺めてみると、より深く味わえる国際ニュースと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








