中国とAU、FOCAC枠組みで戦略協力を一段と深化へ
中国とアフリカ連合(AU)が、中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)の枠組みのもとで戦略協力を一段と深めていく方針を確認しました。アフリカの代表性を高めつつ、世界の平和と安定にどう貢献するかが改めて焦点となっています。
エチオピアで「全天候型」中国・アフリカ共同体を議論
この方針は、エチオピアの首都アディスアベバで水曜日に開かれたセミナーで打ち出されました。中国側とAUの担当者、専門家らが集まり、「新時代における全天候型の中国・アフリカ運命共同体を共に築く」をテーマに意見交換が行われました。
会合では、FOCACの枠組みのもとで、中国とアフリカが長期的かつ包括的なパートナーシップをどのように発展させるかが議論されました。特に、両地域の人々の生活向上と、世界規模での安定に向けた協力が鍵として位置づけられています。
中国側:アフリカの代表性強化と国際公正の擁護を強調
中国のAU代表部トップである胡長春氏は、中国とアフリカが協力をさらに強化し、中国とアフリカの人々の福祉を高めるとともに、世界の平和と安定を維持していく必要性を強調しました。
胡氏は、中国とアフリカは互いに支え合い、国際社会における公正と正義を共に守っていくべきだと述べました。そのうえで、中国は平和共存の原則を堅持しつつ、双方の主権と中核的利益を守るためにアフリカと歩調を合わせていくとしています。
さらに胡氏は、中国が国連におけるアフリカの代表性と、グローバル・ガバナンス(世界のルールづくり)へのアフリカの参加を高めることを後押ししていく方針を示しました。これは、国際秩序をより公正で公平なものにすることを目指す動きと位置づけられています。
AU側:自立的成長と平和構築で中国への期待を表明
AUの経済・社会・文化評議会の議長を務めるカリド・ブダリ氏は、中国とアフリカのパートナーシップは、アフリカの人々と制度をエンパワーする(力を引き出す)ガバナンスのあり方を採用する好機だと評価しました。
ブダリ氏は、最近のFOCACサミットが、中国・アフリカ運命共同体をより強靭で統合されたものにしていくためのロードマップを示したと振り返りました。その柱として、貧困削減、文化交流の促進、食料安全保障の確保が掲げられているとし、中国・アフリカ協力は「正しい方向に進んでいる」と強調しました。
さらにブダリ氏は、アフリカが自立的な成長、地域内外のつながり強化、そして繁栄を追求する上で、中国が揺るぎない同盟国であるとの自信を示しました。AUとしては、アフリカの平和と安全保障の枠組みであるアフリカ平和安全保障アーキテクチャを本格的に機能させるために、中国の惜しみない支援に期待を寄せています。
その文脈で、AUが掲げる「シルencing the guns(銃声のないアフリカ)」という目標、つまり紛争や武力衝突のない大陸を実現する取り組みにおいても、中国の協力に強い期待が示されました。
北京宣言とFOCACが描く今後の方向性
今回の議論は、今年9月に採択された北京宣言の指針のもとで進められました。この宣言は、中国とアフリカが全天候型の運命共同体を築くうえでの基本方針を示すもので、両者の協力の方向性を共有する役割を担っています。
セミナーでは、中国とアフリカの専門家が、今後の協力の具体的な形について論文を発表しました。主なテーマとして、次のような分野が取り上げられました。
- 国家ガバナンス(統治)の改善
- 産業化の推進
- 平和と安全保障の強化
- 農業の近代化
これらはいずれも、アフリカの社会や経済の基盤に直結するテーマであると同時に、中国とアフリカの長期的な協力の方向性を示すものでもあります。FOCACの場を通じて、こうした分野での具体的なプロジェクトや政策協調がどこまで進むかが、今後の注目点となります。
今回の動きから見える三つのポイント
今回の中国とAUの動きからは、次のようなポイントが読み取れます。
- アフリカの声を国際社会に反映させる流れ
中国が国連などでアフリカの代表性向上を支持する姿勢を明確にしたことで、グローバル・ガバナンスの見直しにアフリカがより深く関わる可能性が高まっています。 - 現場の課題に根ざした協力
貧困削減、文化交流、食料安全保障、平和と安全保障、農業や産業の近代化といったテーマは、アフリカの人々の暮らしに直結する課題です。そこに重点を置くことは、成果の見えやすい協力を志向しているとも言えます。 - 「全天候型」のパートナーシップ志向
経済協力だけでなく、安全保障やガバナンス、人材育成など多方面に広がる連携を通じて、政治的な状況の変化や外部環境の揺らぎにも耐えうる関係を目指している点が特徴的です。
国際ニュースとしての意味合い
世界のルールづくりや秩序のあり方が問われるなかで、中国とAUがFOCACを軸にどのような協力モデルを形にしていくのかは、国際ニュースとしても重要なテーマです。
アフリカの発言力強化、平和と安全保障への取り組み、そして産業化や農業近代化を通じた自立的な成長。この三つをどのように両立させるのかは、アフリカだけでなく世界全体の安定にも影響を与えます。
今後、北京宣言のもとでFOCACの議論がどのように具体化し、どのような共同プロジェクトが進んでいくのか。中国とアフリカが描く「共有された未来」の中身に、引き続き注目が集まりそうです。
Reference(s):
China, AU pledge to deepen strategic cooperation under FOCAC framework
cgtn.com








