上海はなぜ中国のミュージカルの港と呼ばれるのか video poster
上海がなぜ「中国のミュージカルの港」と呼ばれるのか。2025年に上海で開かれた第7回中国国際輸入博覧会では、ミュージカル公演が大きな観客を引きつけ、都市がこの舞台芸術を「名刺」として打ち出そうとしている姿が浮かび上がりました。
上海国際輸入博覧会で見えた「名刺」
第7回中国国際輸入博覧会(CIIE)は、世界各地から商品やサービスが集まる場として知られています。その会場の一角で行われたミュージカルシアターの公演には、多くの来場者が足を止めました。
経済や貿易のイベントであるCIIEで、ミュージカルが大きな注目を集めたことは、上海が文化コンテンツを都市の顔として前面に出そうとしていることを示しています。市は、この舞台芸術を「上海らしさ」を伝える名刺に育てることを目指しています。
世界のミュージカルが集まる「玄関口」
上海が「港」と呼ばれる理由の一つは、世界各国のミュージカル作品が集まる「玄関口」となっている点です。その象徴的な存在が、上海文化広場と呼ばれる劇場です。
劇場を運営するShanghai Culture Square Theater Management Co., Ltd.のゼネラルマネジャー、Fei Yuanhong氏は、CGTNの取材に対し、同劇場のラインナップについて次のように説明しています。
現在、上海文化広場で上演される作品の約3分の2は国際的なミュージカルで、年間の公演回数は150回を超えています。今年だけでも、年末までに5カ国から60公演以上を開催する予定で、その多くが国内初演になります。
数字からは、上海がどれだけ積極的に海外の作品を受け入れているかが見えてきます。世界的に知られたミュージカルが次々と上演されることで、観客は上海にいながらにして多様な舞台表現に触れることができます。
中国発ミュージカルを世界へ送り出す「港」
上海が担っている役割は、海外作品の受け入れだけではありません。上海は、中国で生まれたオリジナルのミュージカルを世界へ届ける拠点にもなっています。
世界的な作品を「輸入」しながら、中国発のミュージカルを「輸出」する。その双方向の動きがあるからこそ、上海はミュージカルの世界における「港」と呼ばれているのだと言えます。
都市ブランドとしてのミュージカル戦略
ミュージカルは、観光、飲食、ショッピングなど周辺ビジネスにも波及効果のある都市型のコンテンツです。上海がこの分野を都市の名刺として位置づけることは、経済と文化を組み合わせた長期的な戦略と見ることができます。
2025年現在、世界の多くの都市が、映画、音楽、デザインなどさまざまな文化を前面に押し出し、自らのイメージづくりを競い合っています。その中で、上海はミュージカルという分野を通じて国際的な存在感を示そうとしています。
ニュースを追う私たちにとっても、作品そのものを楽しむだけでなく、どの都市がどの文化を「名刺」に選び、どのように世界とつながろうとしているのかに注目することで、国際ニュースの見え方が少し変わってくるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








