CIIE 2024:中国国際輸入博覧会が示した800億ドル商談と協力のかたち
2024年11月に開催された第7回中国国際輸入博覧会(CIIE 2024)は、今後1年間の財やサービスの仮契約額が80.01 billionドル(約800億ドル)に達し、前年から2%増となりました。中国市場と世界のサプライチェーンをめぐる動きを知るうえで、見逃せない国際ニュースです。
CIIE 2024の規模と参加国
第7回中国国際輸入博覧会は、11月5日から10日までの日程で開催されました。129カ国・地域から3496の企業・機関が参加し、そのうち186の企業・機関は第1回から7回連続で出展しています。一方で、今回が初参加となる企業も多く、顔ぶれは多様でした。
こうした数字からは、中国が依然として多国籍企業にとって重要な貿易・投資の拠点であり続けていることが読み取れます。特に、中国市場で長期的なプレゼンスを維持したいグローバル企業にとって、CIIEは自社の製品やサービスを紹介し、パートナーを探す場となっています。
グローバル企業が見る中国市場の魅力
世界的な自動車関連企業であるFORVIAのアジア戦略・事業開発担当バイスプレジデント、李景成氏は、中国事業のなかで新エネルギー車分野の売上が約45%を占めていると説明します。
李氏は、中国が14年連続で世界最大の自動車市場であり、とりわけ新エネルギー車分野で世界のトレンドをリードしていると指摘しました。そのうえで、中国市場はFORVIAのグローバル戦略において常に最も重要な市場の一つであり、今後2〜3年のうちにグローバルな研究開発センターを中国に設立する計画も明らかにしています。
こうした発言からは、中国市場が単なる販売先ではなく、イノベーションを共に生み出す拠点として位置づけられていることがうかがえます。新エネルギー車をはじめとする成長分野では、開発と市場展開を同時並行で進める場としての役割が強まっています。
CIIEの「波及効果」が広がる
CIIEに併設された公式フォーラムの一つが発表した研究報告によると、「CIIEの波及効果指数」は、第1回が開かれた2018年から第6回の2023年までに169%上昇したとされています。
復旦大学・泛海国際金融学院シンクタンクセンターの李青娟所長は、CIIEの影響は博覧会そのものを大きく超え、国際的な調達や消費の高度化、投資促進、文化交流、開かれた協力に深く浸透していると評価しています。CIIEは、中国が「新しい発展パターン」の構築と「質の高い発展」を加速するうえで、重要な推進力になっているという見方です。
言い換えれば、一度の博覧会で結ばれる契約や出会いが、その後のサプライチェーンの再編や新製品開発、人的ネットワークの構築など、さまざまな形で世界経済に影響を広げているということです。
第8回CIIE 2025への準備と企業の期待
CIIE事務局によると、2025年に開催予定とされていた第8回中国国際輸入博覧会(CIIE 2025)に向けた募集は、2024年7月にすでに始まっていました。その時点で、メルセデス・ベンツ、ツァイス、エスティ ローダー、バイエル、シンガポール工商連盟など80の企業・団体が参加登録を済ませ、合計約5万平方メートルの展示スペースを確保しています。
これは、国際的な企業がCIIEというイベントそのものに対して、そして中国市場に対して、引き続き強い関心と信頼を寄せていることの表れといえます。景気や地政学リスクの不透明さが指摘されるなかでも、実務レベルでは次の商機を見据えた動きが着実に進んでいることが分かります。
日本の読者が押さえたい3つのポイント
日本からこのニュースを見るとき、次の三つの視点が手がかりになりそうです。
- 数字が示す市場規模:1年分の仮契約額が約800億ドル、前年比2%増という数字は、中国市場が依然として大きな購買力を持ち、国際ビジネスの重要な舞台であることを示しています。
- イノベーションの現場としての中国:新エネルギー車分野を例に、研究開発拠点を中国に置き、世界向けの技術や製品を生み出そうとする動きが見えます。
- 「博覧会の先」を見据える視点:CIIEの波及効果は、契約額だけでなく、調達、投資、文化交流など幅広い分野に及んでいます。数字の裏にある長期的な関係づくりにも目を向ける必要があります。
国際ニュースを追ううえで、CIIEをめぐる動きは、中国と世界、そしてアジア全体の経済・社会の変化を読み解く一つのヒントになります。日本にいる私たちにとっても、自国の立ち位置やビジネスの戦略を考える材料となりそうです。
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Reference(s):
cgtn.com








