中国とロシア、第19回戦略安全保障協議 協調強化とグローバル安定を確認
中国とロシアが北京で戦略安全保障協議を開き、関係強化とグローバルな安定の維持を改めて確認しました。今年、国交樹立75周年を迎える両国が、どのようなメッセージを発信したのか整理します。
要点
- 北京で第19回の中国・ロシア戦略安全保障協議が開催
- 両国は戦略的な安全保障課題について意見交換し、協調強化で合意
- 国交樹立75周年を背景に、近隣大国関係の新しいモデルとグローバルサウスへの貢献を強調
北京で第19回戦略安全保障協議
火曜日、北京で第19回となる中国・ロシア戦略安全保障協議が開かれ、中国共産党中央政治局委員で中央外事工作委員会弁公室主任の王毅氏と、ロシア連邦安全保障会議書記のセルゲイ・ショイグ氏が共同で主催しました。
この協議は毎年行われる枠組みで、今回は19回目となります。会合では、双方が共通の関心を持つ主要な戦略安全保障上の課題について、踏み込んだ意見交換が行われました。
協調強化とグローバル安定へのメッセージ
協議の結果、中国とロシアは、戦略安全保障の分野での協調を一段と強めていくことで一致しました。具体的には、次のような方向性が示されています。
- 中国・ロシア関係を守り、両国関係の健全で安定した発展を維持すること
- それぞれの国の全体的な発展と民族の振興を支えること
- 世界の安全と安定の維持に共同で貢献すること
戦略安全保障協議という場でこうしたメッセージを明確にすることで、両国は自らのパートナーシップが二国間関係にとどまらず、国際社会全体の安定にも関わるものであると位置づけていると言えます。
国交樹立75年、揺るがない関係を強調
王毅氏は、今年が中国とロシアの外交関係樹立75周年にあたると指摘しました。そのうえで、両国関係は両国首脳の強い指導の下、国際情勢の変化という試練に耐え、健全かつ安定した発展の勢いを保ってきたと評価しました。
また、長期にわたる善隣友好、包括的な戦略協調、互恵とウィンウィンの協力という精神を掲げながら、両国が次のような姿勢を取ってきたと強調しています。
- 両国民の利益に奉仕する責任を担うこと
- それぞれの核心的利益に関わる問題で互いを揺るぎなく支持すること
- 政治的な相互信頼を絶えず深化させること
- 実務的な協力を着実に前進させること
近隣大国関係の新モデルとグローバルサウス
王毅氏はまた、中国とロシアが近隣に位置する大国同士の関係の新しいモデルを築いてきたと述べ、この関係がグローバルサウス諸国の団結と協力を促進するうえで重要な貢献をしていると強調しました。
ここで言うグローバルサウスとは、アジア、アフリカ、中南米などを含む新興国・途上国を中心とする国や地域を指す概念です。中国とロシアは、自らの関係を通じて、そうした国や地域の連帯や協力を後押しする役割を自認していることになります。
首脳間コンセンサスの実行が指針に
王毅氏は、中国・ロシア戦略安全保障協議のメカニズムについて、両国首脳が達成したコンセンサスの実行を根本的な指針とすべきだとも述べました。
つまり、この協議は独立した場というよりも、両国首脳レベルで決められた方向性や合意を、安全保障や戦略の分野でどのように具体化し、協調していくかを確認する場として位置づけられているとみることができます。
日本の読者が押さえておきたい視点
中国とロシアが戦略安全保障の協議を重ね、関係の安定と協調強化を打ち出していることは、日本やアジアの安全保障環境を考えるうえでも無視できない動きです。同時に、対立よりも対話や協調を通じて安定を模索するという側面にも目を向けておく必要があります。
今回の動きを踏まえて、日本の読者として考えてみたいポイントを挙げてみます。
- 両国が掲げるグローバルな安定とは、どのような国際秩序や安全保障の姿を意味しているのか
- グローバルサウス諸国との連帯を強調する背景には、どのような問題意識があるのか
- 年次の戦略安全保障協議が今後も続くとすれば、どのような議題が中心になっていくのか
北京での今回の協議は、中国とロシアが自らの関係を長期的で戦略的なものとして再確認し、その影響が世界の安全保障やグローバルサウスにも及ぶことを強調する場となりました。日本としても、こうした対話の動きとそこから発せられるメッセージを丁寧に読み解き、自らの外交・安全保障政策を考えていく必要がありそうです。
Reference(s):
China, Russia vow to enhance coordination, maintain global stability
cgtn.com








