低空経済に脚光 広東省・珠海で第15回中国国際航空宇宙博覧会が開幕
2025年12月、広東省珠海市で第15回中国国際航空宇宙博覧会(China Airshow)が開幕しました。キーワードは「低空経済」。中国の航空宇宙・防衛分野の最新動向と、空を活用した新しい産業モデルに注目が集まっています。
第15回中国国際航空宇宙博覧会とは
中国広東省の沿岸都市・珠海で始まった第15回中国国際航空宇宙博覧会は、航空機や宇宙関連技術、防衛装備などを一堂に集めた大型イベントです。会場では、低空経済に関連する最新の機体やシステムに加え、世界各国や地域から集まったハイテク技術が披露されています。
主な特徴として、次のような点が挙げられます。
- 低空経済に関連する新技術やサービスの集中展示
- 航空宇宙・防衛分野における中国の最新の成果の紹介
- 世界の企業や研究機関による最先端テクノロジーの出展
「空」をめぐる技術とビジネスが、一つの会場で立体的に見える場になっていることが、この国際ニュースの大きな見どころです。
低空経済とは何か
今回の中国国際航空宇宙博覧会で特に spotlight が当たっているのが「低空経済」です。低空経済とは、地表から比較的低い高度の空域を活用して生まれる産業やサービス全般を指す概念です。
具体的には、次のような分野が含まれます。
- 小型無人機(ドローン)による物流や配送サービス
- 人を乗せて移動する「空飛ぶクルマ」やエアタクシー
- インフラ点検や災害監視、測量などの産業用途
- 観光フライトや空撮などのエンターテインメント
これらの技術は、地上の交通渋滞を緩和したり、山間部や島しょ部などアクセスが難しい地域への物資輸送を支えたりする可能性があります。一方で、航空管制や安全基準、プライバシー保護など、新たなルールづくりも不可欠になります。
中国の航空宇宙・防衛分野が見せる「現在地」
今回の博覧会では、低空経済に直結する民生分野だけでなく、航空宇宙や防衛の先端技術も幅広く紹介されています。新技術やブレークスルーが次々に披露され、中国がこの分野で着実に進めてきた取り組みが強調されています。
航空宇宙・防衛分野の技術は、災害対応や通信インフラ、気象観測など、民生用途にも応用されることが多くあります。防衛技術の一部が、結果として日常生活を支えるインフラにもつながっていく構図がうかがえます。
世界のハイテクが集まる「見本市」
15回目となる今回のChina Airshowには、中国国内の企業や研究機関に加えて、世界各地の参加者も最新のイノベーションを持ち込んでいます。低空経済を支えるセンサー技術、通信システム、ソフトウェアなど、多様な分野の最先端が一堂に会することで、国境を越えた技術交流の場ともなっています。
こうした国際的な展示会は、
- 共同研究や共同開発のきっかけづくり
- 標準規格づくりに向けた意見交換
- 各国・地域の政策やビジネスモデルの比較
といった役割も担います。来場者にとっては、単に「新しい機体を見る場」ではなく、将来の空のインフラをどう設計していくのかを考える場でもあります。
低空経済が投げかける問い
低空経済の拡大は、多くの利便性と同時に、いくつかの課題も投げかけています。
- 都市上空を飛び交う機体を、どのようなルールで管理するのか
- 事故や故障が起きた場合の責任や補償をどう設計するか
- 騒音や景観への影響をどこまで許容できるのか
- 取得される映像や位置情報のプライバシーをどう守るか
技術の進展が速い分野だからこそ、制度や社会の側の準備が問われます。各国や地域でルールづくりのスピードや方向性が異なれば、企業やサービスの展開にも差が生まれていく可能性があります。
「空の経済圏」をめぐる静かな競争
広東省珠海市で開幕した第15回中国国際航空宇宙博覧会は、低空経済をめぐる世界的な関心の高まりを象徴する場になっています。中国が示す航空宇宙・防衛分野の新たな一歩と、そこに集まる世界のハイテクの動きを追うことは、これからの国際ニュースを読み解くうえでも重要になりそうです。
空をめぐる新しい経済圏をどのように育て、どのように共存のルールを整えていくのか。今回の博覧会は、その問いを静かに投げかけているように見えます。
Reference(s):
cgtn.com








