開発途上国が示す強い決意 CGTN世論調査が映す気候変動への危機感
世界各地で気候危機が深刻さを増すなか、CGTNと中国人民大学が実施した国際世論調査で、世界の人々の約9割が気候変動への対処は「待ったなし」だと答え、とくに開発途上国で高い危機感と行動意欲が示されました。
CGTNと中国人民大学の国際世論調査とは
今回の調査は、中国の国際メディアであるCGTNと中国人民大学が、New Era Institute of International Communication(NEIIC)を通じて共同で実施したものです。
世界38カ国の7,658人を対象に行われ、気候変動の緊急性、極端気象への認識、そして気候ガバナンスへの関心を幅広く尋ねました。
結果からは、開発途上国の回答者ほど、グリーンな解決策を受け入れ、国際協調を求める意欲が強い傾向が浮かび上がっています。
9割が「気候変動は緊急の課題」と回答
まず目を引くのは、全体の90.3%が「気候変動への対処は急務であり、国際社会はコンセンサスを築き、より実務的な行動を取るべきだ」と答えた点です。
地域や発展段階の違いを超えて、多くの人が「今すぐ行動すべき」という認識を共有していることが分かります。とくに開発途上国では、気候変動が日常生活と経済に直結する「現在進行形の課題」として受け止められていることがうかがえます。
頻発する極端気象への不安
近年、猛暑、ハリケーン、洪水などの極端気象が世界各地で問題となっています。調査でも、90.4%の回答者が「極端気象の頻度は近年急速に高まっている」と感じていると答えました。
また、87.3%が、こうした極端気象の頻発は「地球規模の気候の急速な悪化を反映している」と受け止めています。
さらに、89.8%が気候ガバナンスの問題について「非常に懸念している」もしくは「懸念している」と回答し、単なる一時的な不安ではなく、長期的なルールづくりや国際枠組みへの関心の高さも示されました。
開発途上国はなぜグリーン転換に前向きなのか
調査結果によると、開発途上国の回答者には、再生可能エネルギーなどのグリーンな解決策を積極的に受け入れようとする姿勢が目立ちます。
背景には、気候変動の影響を最も早く、そして強く受けやすいのが多くの開発途上国であるという現実があります。農業や漁業への打撃、インフラの被害、健康リスクの増大など、気候リスクが生活と成長戦略に直結しているためです。
同時に、こうした国々は単独での対策には限界があることもよく理解しており、「より多くの国際協力が必要だ」という強いメッセージを発しているとも言えます。
国際ニュースとして見る気候ガバナンス
2025年現在、各国で気候対策のスピードアップが求められるなか、この国際世論調査は、気候ガバナンスをめぐる議論が一部の専門家や交渉担当者だけの話題ではなく、各国の市民レベルにまで広がっていることを浮き彫りにしました。
国際的な枠組みづくりや資金支援の議論だけでなく、日常のエネルギー利用や都市計画、産業政策など、身近なレベルでのグリーン転換が今後いっそう重要になっていくと考えられます。
日本の読者への問いかけ
世界の9割近い人々が気候変動を「いま行動すべき課題」と見ているなかで、日本の私たちはこの問題をどう位置づけるべきでしょうか。
エネルギーの選択、移動手段、消費のスタイル、そして選挙や政策への関心など、日々の選択の積み重ねが、国際社会の一員としてのメッセージにもなります。
国際ニュースとして伝えられる数字や調査結果を、遠い世界の話ではなく、自分たちの次の一歩を考えるヒントとして受け止めたいところです。
Reference(s):
CGTN Poll: Developing countries rise to the climate challenge
cgtn.com








