中韓関係:習近平氏、韓国と戦略的協力パートナーシップ深化を呼びかけ
ペルーの首都リマで開かれた第31回APEC首脳会議に合わせ、中国の習近平国家主席と韓国の尹錫悦大統領が会談し、中韓の「戦略的協力パートナーシップ」を安定的に発展させていく方針を改めて確認しました。
リマでの首脳会談、中韓関係の「安定」をアピール
今回の会談は、第31回APEC首脳会議の場外で行われました。習近平氏はここ2年あまりで国際情勢や地域情勢が大きく変化するなかでも、「中韓関係は全体として発展の勢いを維持してきた」と評価しました。
そのうえで習氏は、状況がどう変わろうとも、国交樹立の「原点」を忘れず、善隣友好の方向性を堅持し、互恵・ウィンウィン(双方に利益がある)の目標にコミットし続けるべきだと強調しました。
「地理・文化・経済」の強みをどう生かすか
習氏は、中国と韓国が持つ地理的な近さ、文化的な親近感、経済の結びつきの強さを挙げ、こうした利点を十分に生かして交流と協力を一段と深めるよう呼びかけました。
- 交流の拡大:高官レベルの対話を増やし、相互理解と信頼を高める
- 経済協力の強化:産業・サプライチェーン(供給網)の安定と円滑化に共に取り組む
- 人と人とのつながり:世論・学術・地方レベル、とくに若者の交流を促す
中国は今後も対外開放を拡大していく姿勢を示し、より多くの韓国企業が中国で投資・ビジネスを行うことを歓迎するとしました。
観光とビザ、日常レベルの往来も重視
会談では、人の往来をどう広げていくかもテーマとなりました。習氏は、中国としてさらに多くの韓国の人々に中国を訪れてほしいと述べる一方で、韓国側に対しても、中国の人々が韓国を訪れやすくなるような便宜措置の拡充を期待するとしました。
韓国側の発言によると、韓国は中国のビザ免除措置を歓迎し、文化交流や市民レベルの交流を一層強めていく考えを示しています。
APECと多国間協力での連携強化へ
習氏はまた、韓国が来年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)の議長を務めることを祝意とともに支持し、多国間の場でも協調を深めていく意欲を示しました。
両首脳は、国際的な自由貿易体制を共に守り、グローバルおよび地域の産業・供給網の安定を確保することの重要性を確認。APECなどの枠組みを通じ、開かれた多国間主義と自由貿易を共に支えていく方針です。
韓国側は「一つの中国」の尊重を明言
尹錫悦氏は会談で、韓国にとって中国は重要な協力パートナーだと位置づけたうえで、国交樹立時の原点と相互尊重の精神に基づき、「戦略的協力パートナーシップ」を継続的に発展させたいと述べました。
さらに尹氏は、韓国の「一つの中国」を尊重する方針は変わらないと明言し、中国の現代化プロセスに参加しつつ、経済・貿易面での協力を一段と強めたい考えを示しました。
なぜ今回の中韓首脳会談が注目されるのか
世界的に地政学的な緊張や経済の不透明感が続くなか、主要な貿易相手である中国と韓国が、関係の安定と協力強化をあらためて打ち出したことは、東アジア全体の安定にもつながる動きといえます。
産業・サプライチェーンの安定、若者を含む人的交流の拡大、そして多国間枠組みでの協調――。今回の会談で示されたこれらの方向性が、今後どこまで具体的な政策やプロジェクトとして形になっていくのかが、次の焦点となりそうです。
Reference(s):
Xi calls on China, S. Korea to promote sound development of ties
cgtn.com







