UN観光機関が中国7つの村を最優秀観光村に 農村観光が世界最多の評価
国連世界観光機関(UN Tourism)の「Best Tourism Villages」の最新選定で、中国の7つの村が新たに表彰されました。中国からの受賞村は通算15か所となり、世界でも最多となります。
中国7つの村が「Best Tourism Villages」に
中国文化観光部によると、今回「Best Tourism Villages」に選ばれたのは次の7つの村です。
- Azheke Village(Yunnan)
- Guanyang Village(Fujian)
- Shibadong Village(Hunan)
- Taoping Village(Sichuan)
- Xiaogang Village(Anhui)
- Xitou Village(Zhejiang)
- Yandunjiao Village(Shandong)
これらの村は、中国の東部・中部・西部に広がっており、地理的な条件や文化、観光の発展モデルの面で高い代表性があるとされています。中国で進む農村観光の成果を象徴するラインナップと言えます。
表彰は、最近コロンビアのカルタヘナで開かれたUN Tourismの会合で発表されました。中国は今回の受賞で、同賞の受賞村数が世界で最も多い国となりました。
Azheke Villageに見る「みんなでつくる観光」
受賞村の一つであるYunnan(雲南)のAzheke Villageは、世界遺産に登録されているHonghe Hani Rice Terraces(紅河ハニ棚田)の中心部に位置します。
この村では、棚田や家屋、伝統的な暮らし方など、村人が持つ資源を観光のために提供し合い、「みんなで参加し、みんなで豊かになる」形の観光モデルを育ててきました。観光客は、景観を眺めるだけでなく、そこに暮らす人びとの生活文化そのものに触れることができます。
村人が主体となって資源を出し合い、その利益を分かち合う仕組みは、農村観光が地域社会の負担ではなく、持続可能な収入源になりうることを示唆しています。
UN Tourismの「Best Tourism Villages」とは
UN Tourism(国連世界観光機関)は、農村観光を通じて地域を守り育てている村をたたえるため、2021年に「Best Tourism Villages」プロジェクトを立ち上げました。
このプロジェクトでは、世界各地の村を対象に、次のような観点から評価を行います。
- 農村地域の振興にどのように貢献しているか
- 自然の景観や伝統的な農地を守れているか
- 文化の多様性や地域固有の価値を尊重しているか
- 地元の食文化や料理の伝統を大切にしているか
大量の観光客を呼び込むことだけでなく、地域の暮らしを守りながら観光を育てているかどうかが重視されている点が特徴です。
中国の農村観光が示すもの——日本へのヒントも
今回7つの村が選ばれたことで、中国は「Best Tourism Villages」の受賞村数が世界最多となりました。農村観光の取り組みが各地で進められてきた成果が、国際的にも評価されつつあると見ることができます。
とくにAzheke Villageのように、村人が自らの住まい、田畑、暮らし方を観光資源として位置づけ、共同で参加し利益を分配するモデルは、地方創生や地域コミュニティづくりを考えるうえで多くの示唆があります。
今回の中国の事例は、日本の農村観光や地方創生を考えるうえでも、参考になる点が多いと感じられます。
- 景観や文化を守りながら観光収入を得るにはどうすればよいか
- 地域外の資源に過度に依存せず、住民主体の観光をどう実現するか
- 観光が「生活の負担」ではなく「暮らしを支える柱」になるために何が必要か
国際ニュースを日本語で追いかける私たちにとっても、中国の農村観光の動きは、アジアの地域づくりや持続可能な観光の未来を考えるうえで見逃せないテーマになりそうです。
Reference(s):
7 Chinese villages awarded Best Tourism Villages by UN Tourism
cgtn.com








