北京でインテリジェント消防装備をテスト 中国国際応急管理展の現場から
中国・北京で開催されている「中国国際応急管理展(CIEME)」で、北京を拠点とする消防・救援チームが、高層ビル火災を想定したインテリジェント消防・救助装備をテストしました。都市が高層化するなか、災害にどう備えるのかを考えるうえで注目される動きです。
北京で開かれる中国国際応急管理展とは
中国国際応急管理展(CIEME)は、自然災害の防止や緊急対応に関する最新の技術や取り組みを紹介する国際見本市です。会場は北京で、展示会は金曜日までの日程で開かれています。
主な目的は、一帯一路構想(Belt and Road Initiative)の枠組みのもとで、各国・地域が自然災害への備えや緊急時の対応で協力を深めることです。防災機器メーカーや行政機関、研究者などが集まり、国境を越えた連携を話し合う場にもなっています。
高層ビル火災を想定したインテリジェント装備のテスト
こうした取り組みの一環として、木曜日には北京を拠点とする消防と救援チームが、首都の中心業務地区(中央ビジネス地区)で、高層ビル火災や高所からの救助を想定した新しいインテリジェント消防・救助装備のテストを行いました。
実際の高層ビルが立ち並ぶエリアでテストを行うことで、機器がどれだけ迅速に作動するのか、複雑な都市空間で安全に運用できるのかなど、現場に近い条件で検証する狙いがあります。
「人の判断」と「デジタル技術」を組み合わせる
インテリジェント消防装備とは、センサーやデジタル通信、データ分析などを組み合わせ、消防や救助の現場を支援する機器の総称です。具体的な機器の構成はさまざまですが、一般的には次のような役割が期待されています。
- 火災現場の温度や煙の状況をリアルタイムに把握する
- 高層階に取り残された人の位置情報を素早く把握する
- 消防隊員自身の安全をモニタリングし、二次被害を防ぐ
テクノロジーが高度化しても、現場で状況を判断し、最終的な決定を下すのは人です。今回のような実地テストは、「人の経験」と「インテリジェント機器」をどう組み合わせるかを探るうえでも重要だと言えます。
一帯一路と防災・緊急管理の国際協力
今回の中国国際応急管理展の大きな特徴は、一帯一路構想と結びついている点です。一帯一路に関わる国と地域は、地震や洪水、台風など、さまざまな自然災害のリスクを抱えています。
展示会は、こうした国と地域が、防災や緊急管理の分野で次のような協力を進めることをめざしています。
- 防災機器やシステムの情報共有
- 救援チーム同士の合同訓練や人材交流
- 災害時に互いに支援し合うための連携枠組みづくり
災害は国境を越えて影響を及ぼします。国際ニュースとしても、防災や緊急時対応をテーマにした協力は、これからますます重みを増していきそうです。
日本の読者が押さえておきたいポイント
今回の北京での動きは、日本にとっても無関係ではありません。高層ビルが集中する都市部を多く抱え、地震や火災リスクに向き合っているという点で、日本と共通する課題があるからです。
- 高層化・都市化が進むなかで、防災技術はどう進化すべきか
- インテリジェント機器に、どこまで判断を任せられるのか
- 緊急時の「国際協力」を、平時からどう準備しておくか
ニュースを日本語で追う私たちにとって、中国やアジアの防災の取り組みを知ることは、自分たちの都市やコミュニティの備えを考え直すきっかけにもなります。今回のテストは、その一つのヒントといえそうです。
Reference(s):
Chinese fire and rescue team tests intelligent firefighting equipment
cgtn.com








