食料不安と闘うペルー APEC開催国が抱えるもう一つの課題 video poster
今年ペルーで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議(APEC Leaders’ Meeting)では、「食料不安」との闘いが主要テーマの一つになっています。その議論の中心にいるホスト国ペルー自身も、最新の国際指標で飢餓の課題を抱え続けていると指摘されています。
APECが向き合う「食料不安」という課題
CGTNのリポートによると、世界の食料不安への対応は、APECメンバーにとって最優先の関心事項の一つになっています。経済成長が進む地域であっても、すべての人が十分で安全な食料にアクセスできているわけではありません。
ここでいう「食料不安」とは、おおまかに次のような状態を指します。
- 必要なだけの食料を毎日確保できるかどうかが不安定である
- 栄養のバランスがとれた食事を続けることが難しい
- 価格や収入の問題から、食料へのアクセスが制限されている
ペルーが議長を務める今年のAPEC Leaders’ Meeting では、こうした課題に各メンバーがどう向き合うかが、重要な論点の一つになっています。
ホスト国ペルーで続く「飢餓との闘い」
世界の飢餓状況を評価する国際指標「グローバル・ハンガー・インデックス(Global Hunger Index)」は最近、最新の調査結果を公表しました。その中で、開催国であるペルーは、いまも飢餓と栄養不足の問題に直面しているとされています。
つまり、国際会議の場で食料不安の解決を呼びかける立場にあるペルー自身も、国内で同じ問題と向き合い続けているということです。毎日の食事を十分に確保することが難しい人びとが存在する現実は、数字だけでは見えにくい「暮らしの不安」を映し出しています。
中国国際テレビ(CGTN)のミシェル・ベゲ記者は、ペルーの首都リマから、こうした現状を伝えています。APEC開催国としての顔と、国内で続く課題。そのどちらもが、今のペルーを理解するうえで欠かせない側面といえます。
グローバル・ハンガー・インデックスが映すもの
グローバル・ハンガー・インデックスは、各国・地域の飢餓の深刻さを数値化し、比較するための国際指標です。飢餓や栄養不足、子どもの健康状態など、複数のデータを組み合わせて評価するとされています。
このような指標が持つ意味は、単に「順位付け」をすることではありません。
- どの地域で、どの程度の飢餓が起きているのかを「見える化」する
- 食料不安に取り組むための政策や支援の優先順位を考える手がかりになる
- 国際社会が、どこに資源や関心を向けるべきかを議論する土台になる
ペルーがこの指標で「飢餓との闘いが続いている」と評価されたことは、APECの場で食料問題を議論する際にも、具体的な出発点となります。
国際会議がホスト国に突きつける問い
APEC Leaders’ Meeting のような国際会議は、多くの場合、ホスト国にとって自国の強みを示す舞台であると同時に、弱点や課題が浮かび上がる場にもなります。食料不安という重いテーマを掲げるペルーにとっても、それは例外ではありません。
今回の議論は、ペルーに次のような問いを投げかけているとも言えます。
- 経済成長の果実を、飢餓や栄養不足に直面する人びとへどう届けるのか
- 都市と地方、所得の高い層と低い層のあいだで、食料へのアクセスの格差をどう縮めるのか
- 国際社会の知見や支援を、国内の現場にどのようにつなげていくのか
APECメンバーにとっても、これは決して他人事ではありません。多くの経済圏が、貧困や格差、気候変動などと結びついた食料不安に向き合っており、ペルーの経験から学べる点は少なくないはずです。
日本とアジアの読者にとっての意味
食料不安や飢餓という言葉は、ともすると「遠い国の問題」と感じられがちです。しかし、国際ニュースとしてペルーの状況を知ることは、私たち自身の社会を見つめ直すきっかけにもなります。
たとえば、次のような視点でニュースを追ってみると、世界の食料問題がぐっと身近に感じられるかもしれません。
- 飢餓や食料不安のニュースに触れたとき、その背景にある貧困や格差、気候の問題にも目を向けてみる
- 日々の買い物や食事の中で、食べものを無駄にしない選択を意識してみる
- SNSで、信頼できる情報源によるレポートや解説記事を共有し、周囲と対話をしてみる
APEC開催国ペルーが直面する「食料不安」との闘いは、国際ニュースという枠を超えて、私たち一人ひとりに「どんな社会を目指したいのか」を静かに問いかけています。
Reference(s):
cgtn.com








