江蘇のミルー保護区 飼育員とミルーが育む静かな絆 video poster
江蘇省のDafeng Milu National Nature Reserveで、希少なミルーと飼育員が静かな信頼関係を育んでいます。日々のえさやりと見守りから見えてくるのは、人と野生動物の距離をどう保つかという普遍的な問いです。
湿地に広がるミルーの家
江蘇省のDafeng Milu National Nature Reserveは、ミルーの群れが暮らす保護された湿地です。水辺と草地が広がるこの環境は、ミルーたちにとって安心して過ごせる家となっています。
ミルーの食卓を支えるYu Xiaopengさん
この保護区で働く飼育員のひとりが、Yu Xiaopengさんです。Yuさんは毎日、ミルーたちにバランスの取れた栄養豊富な食事が行き渡るよう気を配っています。
えさの種類や量を日々調整し、年齢や体調に合わせて配分を変えることで、群れ全体の健康を守っています。静かな湿地での仕事ですが、その一つひとつがミルーの未来につながる重要な作業です。
時間がつくるヒトとミルーの信頼関係
Yuさんのような飼育員たちは、何年にもわたってミルーと向き合い続けてきました。長い年月のあいだに、飼育員の足音や気配を感じ取って近づいてくるミルーもいるなど、互いのあいだに静かな信頼が生まれています。
野生動物との関わりは、単なるえさを与える人と与えられる動物という一方向ではなく、互いの存在を認め合う関係へと変わっていきます。日々の繰り返しの中で生まれる小さな変化を見逃さないことが、保護活動の質を支えています。
近すぎず遠すぎずという距離感
一方で、保護区の役割はあくまでミルーが本来の力を発揮できる環境を守ることであり、人になれさせることそのものが目的ではありません。飼育員は、必要なケアを行いつつも、野生動物としての本能や行動を尊重するという難しいバランスを取っています。
人と動物の距離が近づけば近づくほど、安心感と同時に新たな課題も生まれます。病気の予防や繁殖の管理、突然の天候変化への対応など、Yuさんたちの日常は見守ることと介入することの間での小さな判断の積み重ねです。
遠い湿地から届く問いかけ
江蘇省の湿地で交わされているミルーと飼育員の静かなまなざしは、日本の読者から見ると遠い世界の出来事のように感じられるかもしれません。しかし、気候変動や生物多様性の損失が進むいま、どの国や地域にとっても野生をどう守るかという問いはすでに私たちごとになっています。
身近な公園の野鳥を見守ることから、国際ニュースとして各地の自然保護の取り組みに目を向けることまで、私たちができる行動はさまざまです。ミルーとYuさんの物語は、人と他の生き物がこれからも共存していくために、どのような距離感と責任を選び取るのかを静かに問いかけています。
Reference(s):
cgtn.com








