G20とグローバルサウス:動き出した「アフリカの瞬間」 video poster
G20とグローバルサウスの動きを日本語でキャッチアップしたい方に向けて、いま注目を集める「アフリカの瞬間」が世界の力学をどう変えつつあるのかを整理します。
世界の「未来」を担うアフリカが主役に
アフリカは、世界人口のおよそ5分の1を占める大陸であり、地球上で最も若い人口構成を持つ地域です。急速に伸びる人口と都市化、デジタル技術の普及は、世界経済や国際政治の「これから」を形づくる要因になりつつあります。
しかし長いあいだ、国際会議やグローバルな意思決定の場では、アフリカの声は十分に反映されてきませんでした。そうした状況が、ここ数年で大きく変わり始めています。
G20に加わったアフリカ連合:代表性の転換点
昨年、アフリカ連合(AU)がG20に正式な一員として加わったことは、アフリカとグローバルサウスにとって歴史的な節目でした。主要経済国が集まるこの枠組みに、アフリカ全体を代表する組織が参加することは、より公正な代表性に向けた一歩と受け止められています。
これまで個々のアフリカ諸国は、参加国としての南アフリカを除けば、G20の議論に十分アクセスできませんでした。AUの参加によって、気候変動、食料安全保障、債務問題など、大陸全体に関わる課題を「当事者」として提起しやすくなります。
「傍観者」から「テーブルの一員」へ
グローバルサウスの多くの国にとっても、AUのG20参加は象徴的です。アフリカが発言力を高めることは、同じように歴史的に周縁化されてきた地域の声を後押しすることにもつながります。国際ニュースで語られる「世界の合意」の中身が、少しずつ変わり始めていると言えるでしょう。
中国などとの連携と気候行動
アフリカ諸国は、中国などのパートナーと協力しながら、気候変動対策や開発課題に正面から向き合っています。再生可能エネルギーへの投資、インフラ整備、農業や水資源の適応策など、共同の取り組みは多岐にわたります。
気候変動の影響を強く受けるアフリカにとって、資金や技術へのアクセスは生存に直結する問題です。G20という場で、アフリカとグローバルサウスの視点から「公正な移行」や「持続可能な成長」を主張できることは、今後の気候交渉にも大きな意味を持ちます。
来年、南アフリカがG20を主導へ
そして来年、南アフリカがG20を率いる予定です。議長国は、サミットのテーマ設定や議題の優先順位づけに大きな影響力を持ちます。アフリカの一員である南アフリカが議長を務めることで、グローバルサウスの課題がこれまで以上に前面に出てくる可能性があります。
議長国・南アフリカに期待されるテーマ
- 気候変動対策と、被害を受ける国への資金支援
- 債務負担の軽減や国際金融制度の見直し
- 若年人口の雇用創出とデジタル経済の活用
- 保健、教育、インフラなどへの長期的な投資
こうしたテーマは、アフリカだけでなく、多くのグローバルサウスの国々に共通する課題です。G20という場で共有されることで、国際社会全体の優先順位も変化していくかもしれません。
「アフリカの瞬間」はグローバルサウス全体の転機
アフリカ連合のG20参加と、南アフリカによるG20議長国就任は、「アフリカの瞬間」であると同時に、グローバルサウス全体にとってのゲームチェンジャーでもあります。世界の意思決定の場に、これまで十分に届かなかった声が届き始めているからです。
国際ニュースを追うとき、「誰の視点から語られた議題なのか」という問いを持つことはますます重要になっています。これからのG20や気候交渉、経済協力のニュースを見るとき、アフリカとグローバルサウスの存在感にも注目してみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com








