中国国境近くのミャンマー北部通信詐欺拠点を一掃 中国公安部が発表
中国公安部は木曜日、ミャンマー北部の中国国境付近にある大規模な通信詐欺拠点が「すべて一掃された」と発表しました。昨年(2024年)から続く越境通信詐欺への取り締まりで、新たな節目を迎えた形です。
何が起きたのか:北ミャンマーの詐欺拠点「一掃」
中国公安部によると、中国とミャンマーの警察が協力して実施してきた取り締まりの結果、中国・ミャンマー国境に近いミャンマー北部に存在していた大規模な通信詐欺センターが一通り摘発され、「大規模拠点」は一掃されたとしています。
同部は声明で、北ミャンマーでの取り締まりが始まって以来、通信詐欺に関与した疑いのある中国人の容疑者5万3千人以上を拘束したと明らかにしました。
数字でみる摘発:5万3千人超、タンヤン地域で新たな一斉検挙
今回の発表の中で特に注目されるのが、ミャンマー北部のタンヤン(Tangyan)地域で行われた最新の共同作戦です。この作戦では、計1,079人の通信詐欺容疑者が初めて一斉に拘束されました。
中国南西部の雲南省の警察と、ミャンマー側の現地法執行機関が合同で作戦を実施し、このうち763人の中国人容疑者が中国側に引き渡されたとしています。中国公安部は、これを北ミャンマーの通信詐欺取り締まりにおける「新たな突破口」と位置づけています。
越境通信詐欺への「高圧的な取り締まり」を継続
公安部の声明によれば、中国の公安全体として、今後も越境通信詐欺に対して「高い圧力」を維持し、特に詐欺拠点が集中している地域での取り締まりを続ける方針です。
北ミャンマーのような国境地帯では、国境をまたぐ人や資金の移動を悪用した詐欺が発生しやすいとされます。今回の大規模な取り締まりは、こうした越境犯罪に対する抑止力を高める狙いがあるとみられます。
中国とミャンマーの警察協力が示すもの
今回の一連の作戦は、中国とミャンマーの警察当局が協力して進めている点でも注目されます。公安部は、ミャンマー側との法執行協力を一層強化していく考えを示しました。
国境をまたぐ犯罪への対応は、一国だけでは限界があります。情報共有や合同作戦など、周辺国との連携がどこまで深まるかは、今後の越境犯罪対策を左右する重要な要素となりそうです。
市民への注意喚起:「高収入の海外求人」に要注意
中国公安部はあわせて、市民に対し「海外の高収入求人」に関する勧誘情報に警戒するよう呼びかけました。こうした求人情報の中には、応募者をだまして通信詐欺に加担させるケースがあると警告しています。
特に次のような特徴がある勧誘には注意が必要です。
- 仕事内容があいまいなまま、「高収入」「誰でもできる」といった表現だけが強調されている
- 短期間での渡航や、パスポートの預け入れを執拗に求められる
- 連絡手段が一部のメッセージアプリに限定され、正式な企業情報が示されない
海外での仕事そのものが危険というわけではありませんが、条件が良すぎる話ほど慎重に確認することが求められます。公安部は、市民に対して冷静な判断と相談を呼びかけています。
これからの焦点:越境犯罪とどう向き合うか
北ミャンマーの大規模な通信詐欺拠点が一掃されたことは、越境通信詐欺との闘いにおける一つの節目と言えます。しかし、通信手段や資金移動のデジタル化が進む中で、詐欺グループが拠点や手口を変えて再び活動を続ける可能性もあります。
国際ニュースとして今回の動きを見ると、国境を越える犯罪に対して各国・各地域がどのように協力していくのか、そして個人としてどのように自分の身と情報を守るのかが、これから一層問われていきそうです。
Reference(s):
Large-scale telecom fraud centers in northern Myanmar wiped out
cgtn.com








