CBA MVPアブドゥサラームが語る、中国民族伝統スポーツと自然とのつながり video poster
中国バスケットボールリーグCBAの2023-24シーズンでMVPに選ばれたアブドゥサラーム・アブドゥレシット選手が、今年海南省三亜で開催される第12回全国民族伝統体育大会を前に、民族伝統スポーツの魅力と「自然とのつながり」について語りました。
2023-24シーズンCBA MVPが語る民族スポーツの魅力
新疆フライングタイガースに所属するアブドゥサラーム・アブドゥレシット選手は、CGTNのスポーツ番組「Sports Scene」でダミオン・ジョーンズ氏のインタビューに応じ、中国各地で行われる民族伝統スポーツへの思いを明かしました。
アブドゥサラーム選手は、民族スポーツについて次のように話しています。
「実は、民族のスポーツ活動はとても自然なものなんです。レスリングや乗馬のような競技ですね。私は個人的にもレスリングを含め、多くの種目に参加してきました。私の故郷であるアルタイでは雪の季節が長く、雪の上でよくサッカーをしたり、レスリングをしたりします。この夏のロードトリップでも馬に乗りました。こうしたスポーツは、特定の会場や厳格なルールに縛られず、より自然とつながっていると思いますし、本当にすばらしいことだと思います」と語りました。
舞台は三亜と新疆 すでに始まっている競技も
今年の全国民族伝統体育大会は、中国南部の海南省・三亜市で開催され、開会式は金曜の夜に予定されています。リゾート地として知られる三亜が、少数民族の伝統競技を全国に紹介する舞台となります。
一方で、一部の競技はすでに中国北西部の新疆ウイグル自治区で行われています。なかでも馬術競技などは先行して実施されており、広大な土地と自然環境を生かした種目が展開されています。
「自然とともにあるスポーツ」という視点
アブドゥサラーム選手が強調したのは、民族スポーツが「自然とつながっている」という点です。彼の言葉から見えてくる特徴を整理すると、次のようになります。
- 雪の上でのサッカーやレスリングなど、季節や気候と切り離せない競技であること
- 馬に乗るといった日常の移動手段や生活文化が、そのままスポーツにもなっていること
- 専用スタジアムや細かいルールに縛られず、場所や状況に合わせて柔軟に楽しめること
こうした競技は、「競技場」よりも「大地」や「雪原」がフィールドになります。自然の環境を前提にしたスポーツだからこそ、参加する人びとは土地との一体感を強く感じやすいとも言えます。
プロスポーツと民族スポーツのあいだ
CBAのようなプロバスケットボールは、屋内アリーナ、厳密なルール、戦術分析など、細部まで管理された世界です。アブドゥサラーム選手も、その最前線で戦うトップアスリートの一人です。
一方で、彼が語る民族スポーツは、自然の中で友人や地域の人びとと楽しむ、より「生活に近い」身体活動です。同じ「スポーツ」でも、求められるものや時間の流れ方がまったく違います。
プロの世界で活躍する選手が、「ルールや会場に縛られないスポーツの良さ」をあらためて口にすることは、競技の原点を思い出させます。勝敗や記録だけでなく、「どこで、だれと、どんな環境で体を動かすのか」という視点も、スポーツを考えるうえで重要になってきます。
民族伝統スポーツが映し出すもの
民族伝統スポーツは、中国の多様な文化や生活のあり方を映し出す場でもあります。雪深いアルタイで育ったアブドゥサラーム選手にとっては、雪上のサッカーやレスリングが当たり前の遊びであり、同時に自らのルーツを感じる時間でもあるのでしょう。
今年三亜で開かれる第12回全国民族伝統体育大会は、そうした各地の「当たり前の日常」が、競技として一堂に会する機会になります。アブドゥサラーム選手の言う「自然とつながるスポーツ」という視点から大会を眺めてみると、その意味合いもまた違って見えてきます。
私たちの日常にも、自然や季節と結びついた遊びや身体表現がどれだけあるのか。一人のCBA MVPの言葉は、そんな問いを静かに投げかけています。
Reference(s):
CBA MVP Abdusalam: Ethnic sports are more connected with nature
cgtn.com







