中国が米国との対話と協力を強調 王受文氏が語る米中経済・貿易の行方
中国と米国の経済・貿易関係をめぐって、中国商務省の王受文・国際貿易代表兼副部長が、対話と協力の拡大に前向きな姿勢を示しました。米中関係にさまざまな課題があるなかで、中国側が改めて対話、平和共存、ウィンウィンの協力を呼びかけた形です。
王氏は金曜日に開かれた記者会見で、中国は米国と建設的な対話を行い、協力分野を広げ、意見の違いを適切に管理する用意があると述べました。その目的は、米中の経済・貿易関係を、安定的で持続可能な形で発展させることにあるとしています。
要点:王受文氏が示したメッセージ
- 米国との対話と協力を拡大する用意がある
- 問題があっても「相互尊重」「平和共存」「ウィンウィンの協力」を土台に対応すると説明
- 一方で、中国の主権、安全、発展利益は断固として守ると強調
- 関税引き上げでは貿易赤字は解消せず、最終的な負担は消費者に及ぶと指摘
王氏は、こうした取り組みの前提として、相互尊重、平和共存、ウィンウィンの協力という三つの原則を挙げ、中国はこの枠組みに基づいて米国との関係を安定的に発展させたいとの考えを示しました。
米中経済・貿易関係の重要性
王氏は、中国経済と米国経済は高度に補完的な関係にあり、そのつながりは極めて重要だと強調しました。互いに異なる強みを持つため、協力を深めれば両国にとって利益が大きく、それが世界全体にも波及すると見る立場です。
そのうえで、バランスが取れた、健全で持続可能な経済・貿易関係を維持することは、両国の人々だけでなく、各国・地域の人々にも利益をもたらすと述べました。こうした関係の安定は、国際社会の期待にも合致するとしています。
中国が掲げるデュアル・サーキュレーションとは
王氏は、中国経済が外部からの衝撃に対応する十分な力を持っている点も強調しました。その背景として、潜在力と活力の大きい経済構造に加え、国内市場を主軸としつつ、国内市場と国際市場が互いに促し合って成長するデュアル・サーキュレーション(双循環)という発展モデルを構築していることを挙げました。
この枠組みによって、中国は外需の変動などの外部ショックがあっても、国内需要をてこに成長を維持しつつ、国際市場との連携も続けやすくなると説明しています。米中関係に揺れがあっても、自国経済の安定性を高める狙いがうかがえます。
関税では貿易赤字は解消しないという視点
中国製品に対する関税引き上げについて、王氏は「歴史が示しているように、関税を上げても、関税を課す側の貿易赤字を解消することはできない」と述べました。
むしろ、輸入品の価格上昇やインフレを招き、その負担は最終的に消費者が背負うことになると指摘しました。国内産業を守るために導入された関税が、自国の家計を圧迫する結果になりかねないという見方です。
なぜこの発言が今、注目されるのか
王氏が繰り返し強調したのは、対話と協力を通じて米中経済・貿易関係を安定させたいというメッセージです。2025年現在も、米中は世界の主要な経済大国であり、その関係の行方は、国際経済や各国・地域のビジネスにも大きな影響を与えます。
今後、注目したいポイントは次の三つです。
- 実際にどのような形で高官レベルの対話が続いていくか
- 新たな協力分野がどれだけ広がるか
- 関税を含む経済・貿易上の摩擦をどう管理していくのか
王氏の発言は、中国が自らの主権や安全、発展利益を重視しつつも、米国との協力と対話の扉を開いておく姿勢を示したものと言えます。米中関係の変化を見極めるうえで、今後の具体的な動きに注目していく必要があります。
Reference(s):
cgtn.com








