COP29で気候資金合意へ正念場 先進国と途上国の溝、締め切り前に埋まるか
国連の気候変動会議「COP29」が今週金曜日の閉幕を控えるなか、2025年以降の「気候資金」をめぐる新たな目標づくりで各国が激しい駆け引きを続けています。とくに、先進国がどれだけの資金を途上国に拠出するかを示す「数字」での合意が、最大の焦点となっています。
COP29の最重要争点は「新しい気候資金目標」
COP29(国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議)では、2025年以降に先進国が途上国を支援するために拠出すべき資金額の新たな目標を決めることが、主要な議題になっています。国際ニュースとしても、この新しい気候資金の枠組みづくりは世界の注目を集めています。
この「気候資金」は、途上国が気候変動の影響に適応したり、再生可能エネルギーの導入や省エネ投資を進めたりするための財源となるもので、国際社会の脱炭素のペースを左右する重要な仕組みです。
交渉テキスト案に残る深い溝
しかし、交渉は簡単ではありません。気候交渉の関係者によると、木曜日の早朝に公開された新たな交渉テキスト案でも、具体的な資金目標の金額については合意がなく、各国・各グループの立場の違いがはっきりと残ったままだといいます。
テキスト案からは、どの程度の規模の支援が妥当なのかをめぐり、先進国と途上国の考え方に大きな隔たりがあることがうかがえます。気候変動対策の負担をどう分かち合うかをめぐる認識の差が、そのまま文章の表現や優先順位の違いとして表れている形です。
途上国グループ「G77と中国」:まずは「見出しになる数字」を
こうしたなか、途上国側は明確な数字を示すよう強く求めています。途上国の交渉グループである「77カ国連合(G77)と中国」の議長を務めるアドニア・アエバレ氏は、木曜日の全体会合で「進展があるかどうかを見極めるには、まず見出しになる数字が必要だ」と述べ、先進国に対し、はっきりとした資金目標の提示を迫りました。
アエバレ氏の発言には、途上国にとって、予測可能で信頼できる資金の見通しがなければ、長期的な気候対策の計画を立てることが難しいという危機感がにじみます。どれだけの支援が期待できるのかが見えないままでは、脱炭素への移行も、防災やインフラ整備も、腰を据えた投資判断がしづらくなるためです。
新たな枠組みが形にならなければ何が起きるか
COP29で十分な合意が得られない場合、2025年以降の気候資金の枠組みが曖昧なまま残るおそれがあります。そうなれば、途上国の再エネ投資や防災インフラ整備への資金の流れが鈍り、世界全体の排出削減のペースにも影響しかねません。
一方で、野心的でわかりやすい目標が設定されれば、公共資金だけでなく民間資金を呼び込むシグナルとなり、企業の投資判断や金融市場の動きにも波及していきます。気候資金の「数字」は、単なる約束事ではなく、世界経済の方向性を左右するメッセージでもあります。
日本と私たちの生活へのつながり
日本にとっても、気候資金の議論は他人事ではありません。日本企業の多くは、アジアやアフリカなどの途上国で再エネ事業やインフラ整備に関わっており、国際的な資金の流れやルールづくりは、ビジネス機会と責任の両方に影響します。
また、地球全体の気温上昇を抑えられるかどうかは、日本の豪雨や猛暑、台風のリスクとも直結しています。今週金曜日の会議閉幕までに、各国がどこまで歩み寄り、どのような「新しい約束」を形にできるのか。2025年のCOP29交渉の行方は、これからの10年を左右する重要な局面を迎えています。
Reference(s):
Nations strive for climate funding consensus as COP29 deadline nears
cgtn.com








