中国国務院常務会議、プラットフォーム経済と危険化学品安全法を協議
中国の李強首相が国務院常務会議を主宰し、プラットフォーム経済の健全な発展と危険化学品の安全管理強化、行政規制の見直しについて協議しました。デジタル経済と産業安全の両面で、中国の政策の方向性を示す動きです。
プラットフォーム経済を「雇用と新たな生産力の柱」に
会議ではまず、プラットフォーム経済の位置づけが確認されました。プラットフォーム経済とは、電子商取引サイトや配車アプリ、オンライン決済、工場同士をつなぐ産業インターネットなど、インターネット上の「場」を通じて取引やサービスを仲介するビジネスを指します。
国務院は、このプラットフォーム経済が次のような点で重要だと強調しました。
- 国内需要の拡大
- 雇用の安定と住民生活の保障
- 「新しい質の生産力」の育成
その上で、産業インターネット基盤の強化や、消費者向けプラットフォーム企業が市場潜在力を発揮できるよう支援する方針が示されました。また、データの越境移転についても、法に基づき秩序ある形で進めるとしています。
同時に、プラットフォーム企業の標準化された運営と秩序ある競争を促し、企業の質を高めることで、雇用創出におけるプラットフォーム経済の役割をさらに引き出すことが課題とされました。
危険化学品の安全法案を承認、全人代常務委に付託へ
会議では、危険化学品の安全に関する法律の草案も審議・承認され、中国の最高立法機関である全国人民代表大会常務委員会に付託することを決定しました。
草案では、重大事故を抑止するため、次のような点が重視されています。
- リスクレベルに応じた多層的な予防メカニズムの構築
- 生産・保管・使用・営業・輸送まで、全工程を通じた安全管理の強化
- 潜在的な危険の早期発見と除去
さらに、業界で働く人材の専門スキル向上や、大規模な設備更新、老朽化した化学設備の淘汰・改造を加速する必要性も指摘されました。中国は世界の化学産業の一大拠点であり、安全対策の強化は国際的なサプライチェーンにとっても重要なテーマです。
医療機器監督を含む21の行政法規を改正、4件は廃止
このほか会議では、医療機器の監督に関する規定を含む21の行政法規の一部条項を改正し、4件の法規を廃止する方針も決定しました。
こうした見直しには、デジタル化や技術革新が進む中で、規制体系を現状に合わせて整理し、行政手続きの効率化や安全基準の明確化を図る狙いがあるとみられます。
2025年の中国経済を読むうえでのポイント
今回の国務院常務会議は、2025年の中国経済運営を考えるうえで、次の二つの流れを示しているといえます。
- デジタル・プラットフォームを、雇用と成長を支える基盤として位置づけつつ、ルール整備やデータ管理を進める方向性
- 危険化学品や医療機器など、人命や環境に直結する分野で安全管理と規制のアップデートを加速する姿勢
中国のデジタル政策や産業安全政策は、日本を含む周辺国の企業にも影響します。サプライチェーンやデータビジネスに関わる読者にとって、今後の具体的な法令やガイドラインの動きに注目しておくことが、リスク管理とビジネス機会の両面で重要になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








