中国とEU関係の安定へ 王毅外相とルクセンブルクが協力強化
中国とEU関係の安定に向けて、中国とルクセンブルクが協力強化の姿勢を確認しました。中国の王毅外相は、ルクセンブルクのグザヴィエ・ベッテル副首相兼外務・対外貿易相との会談で、中国とEUは競争相手ではなくパートナーだと強調し、持続的で健全な関係構築に向けて連携する意向を示しました。
中国とルクセンブルク、50年超の関係
王毅外相(中国共産党中央政治局委員)は会談で、ルクセンブルクを中国にとって重要なパートナーだと位置づけました。両国は50年以上前に国交を樹立して以来、長期的かつ安定した関係を築いてきたと評価しています。
中国側は、ルクセンブルクが中国に対して前向きで実務的な姿勢を取ってきたことを高く評価すると述べました。そのうえで、今後も次のような分野で協力を深めたいとしています。
- 相互の政治的信頼を一層強化すること
- 双方の強みを補完し合い、新たな協力の余地を広げること
- グリーン開発(環境に配慮した成長)の分野で新たな成長ポイントをつくること
- 人と人との交流を増やし、相互理解を深めること
- 二国間関係のさらなる前進を図ること
中国とEUは「競争相手ではなくパートナー」
王毅外相は、2026年に中国とEUの外交関係樹立50周年という節目を迎えることに触れました。この記念の年を前に、中国とEUは対立ではなく協力を重ねるべきパートナーだと改めて強調しています。
中国側のメッセージは、経済や気候変動、安全保障など多くの分野で利害が交錯する中でも、対話と協力の枠組みを維持しようという呼びかけだと受け止められます。EUとの関係安定化は、中国にとっても欧州にとっても、サプライチェーンやエネルギー政策を考えるうえで重要なテーマです。
キーワードは「戦略的自律」
今回の会談で、王毅外相はEU側に対し戦略的自律を堅持してほしいとの期待を示しました。戦略的自律とは、他国の影響を受けすぎず、自らの判断基準にもとづいて外交や安全保障、経済政策を決めていこうとする姿勢を指します。
この言葉には、国際情勢が不透明になるなかで、EUが独自の視点から中国との関係を捉えてほしいという中国側の思いがにじみます。対立の構図に巻き込まれるのではなく、実務的な協力を積み重ねたいというメッセージとも言えます。
グリーン開発と人の往来、今後の焦点
王毅外相が強調した協力分野の中でも、特に注目されるのがグリーン開発と人と人との交流です。気候変動への対応や脱炭素に向けた投資、環境技術の共有などは、中国とルクセンブルク、そしてEU全体にとって共通の課題です。
また、人の往来を増やすことは、政治的な対立が生じやすい時期であっても、相互理解の土台を強める役割を果たします。学生や研究者、ビジネスパーソン、観光客など、さまざまなレベルでの交流が、長期的な信頼構築につながっていくと考えられます。
日本とアジアの読者にとっての意味
日本やアジアの読者にとっても、中国とEUの関係の行方は無関係ではありません。両者の対話が前進すれば、世界経済の不確実性がやや和らぎ、気候変動やデジタル分野での国際ルールづくりにも影響を与えます。
2026年の外交関係樹立50周年に向けて、中国とEUがどこまで信頼関係を深められるか。その過程で、EUの一員であるルクセンブルクがどのように橋渡し役を担っていくのかも、今後の国際ニュースを読み解くうえで注目したいポイントです。
Reference(s):
Wang Yi: China ready to work with Luxembourg for sound China-EU ties
cgtn.com







