ヒゲガラが舞う中国・黒竜江省の冬 ロンフォン湿地の「小さなバレエ」
凍った湿地に現れた「小さなバレエ団」
中国・黒竜江省大慶市にあるロンフォン湿地国家級自然保護区で、この冬、小さな野鳥たちが「冬のバレエ」を見せています。英語で Bearded reedling と呼ばれる愛らしい鳥たちが、凍りついたヨシ原の上を軽やかに行き交い、モノトーンになりがちな冬の景色に鮮やかな色と動きを添えました。
ロンフォン湿地で出会うヒゲガラたち
現地のロンフォン湿地国家級自然保護区は、冬には一面が霜に覆われ、柔らかな日差しに包まれる静かな風景が広がります。その中で、「湿地の妖精」とも呼ばれるヒゲガラたちが群れを成し、ヨシの間を縫うように飛び回る様子が観察されました。
ヒゲガラたちは、背丈の高いヨシが揺れる中をすばやく移動し、ときには凍った水面の上で立ち止まり、まるでステージの上で踊るダンサーのように見えたといいます。冬枯れしたヨシ原の淡いベージュと白く凍てついた景色の中で、彼らの羽の色合いが小さなアクセントとなり、風景全体に温かいリズムを生み出していました。
ヨシの先端が「バレエのバー」に
一部の個体は、氷に覆われたヨシの先端に器用に止まり、バランスを取りながらじっと周囲を見渡していました。その姿は、バレエダンサーがバーにつかまりながらポーズを決めているようにも見えます。また、別の個体たちはヨシ原の茂みの間を素早く行き交い、互いに追いかけ合うように飛び交いながら、冬の湿地に生命感あふれる動きを刻んでいました。
「静かな季節」に潜むにぎわい
冬の湿地は、一見すると静まり返った世界に見えます。しかし、ロンフォン湿地に姿を現したヒゲガラたちのように、その内側には確かな生命のリズムが息づいています。霜に覆われた地面や凍った水面、柔らかな冬の日差しといった条件が重なることで、逆に鳥たちの動きや鳴き声が際立ち、普段は見落としがちな自然の表情が浮かび上がります。
こうした光景は、冬=「厳しくて冷たいだけの季節」というイメージを少し変えてくれます。色彩の少ない景色の中にも、注意深く目を凝らせば、ヒゲガラのような小さな存在が、確かにこの季節を生き生きと彩っていることがわかります。
湿地の風景が教えてくれること
湿地は、水と大地が混ざり合う独特の環境で、多くの生き物にとって重要なすみかとなっています。冬のロンフォン湿地で見られたヒゲガラの「バレエ」は、人間の目から見ると美しい風景であると同時に、こうした環境が小さな鳥たちにとっても大切な場所であることを静かに伝えています。
霜に覆われ、いかにも厳しそうに見える環境の中であっても、鳥たちはヨシにとまり、飛び、鳴き交わしながら日々を過ごしています。その姿は、自然と共に生きるということのたくましさやしなやかさを、言葉を使わずに語りかけてくるようです。
スマホで楽しむ「国際ニュースとしての自然」
国際ニュースというと、政治や経済、安全保障などの硬い話題が注目されがちです。しかし、中国・黒竜江省の湿地で撮影されたヒゲガラたちの冬の姿は、私たちに別のかたちの国際ニュースもあることを思い出させてくれます。それは、世界各地の自然や風景を通じて、人間と自然との関わり方を静かに問いかけるニュースです。
こうした映像や写真は、スマートフォンの画面を通して一気に世界中に広がり、日本語で国際ニュースを追いかける私たちにも届きます。通勤時間やスキマ時間にタイムラインを眺めているとき、ヒゲガラが凍ったヨシ原で「踊る」一枚の写真は、忙しい日常のなかでふっと肩の力を抜かせてくれる存在になるかもしれません。
シェアしたくなる風景から始まる対話
「この鳥かわいい」「冬の湿地ってこんなにきれいなんだ」――そんな一言とともに SNS でシェアされた写真や記事は、友人や家族、オンラインコミュニティとの新たな会話のきっかけにもなります。自然をテーマにした国際ニュースは、遠く離れた土地の話でありながら、画面越しの私たちの感覚や視点を少しだけ柔らかくほぐしてくれる存在だといえるでしょう。
黒竜江省のロンフォン湿地で舞うヒゲガラの「冬のバレエ」は、そんな静かなつながりを生み出す、ささやかだけれど印象的なワンシーンです。次にニュースアプリを開いたとき、政治や経済の見出しと並んで、こうした自然の物語にも目を向けてみると、世界の見え方が少し変わるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com







