習近平氏、パレスチナ問題で国連決議の全面履行と二国家解決を訴え
パレスチナ問題をめぐる国際ニュースです。中国の習近平国家主席は、国連安全保障理事会の関連決議を「包括的かつ効果的に履行」し、戦争をできるだけ早く終わらせることが差し迫った課題だと強調しました。根本的な解決策として、二国家解決の実現を改めて訴えています。
国連の記念会合で示された中国の立場
習近平国家主席は、パレスチナ人民との連帯を示す「パレスチナ人民連帯国際デー」を記念して開かれた国連会合にメッセージを寄せました。その中で、パレスチナ問題は中東問題の核心であり、地域の平和と安全保障に直接かかわると指摘しました。
特に、現在続いている戦闘を終わらせるためには、国連安保理が採択してきたパレスチナ関連の決議を、名目だけでなく実際の行動として履行することが必要だとしています。
「差し迫った課題」は国連決議の履行と即時停戦
習主席が今回のメッセージで示したポイントは、大きく次のように整理できます。
- 国連安保理の関連決議を全面的かつ効果的に実施し、戦争をできるだけ早く終わらせること
- パレスチナ問題の「根本的な出口」として、二国家解決を推進すること
- パレスチナ人民の国家としての権利、生存の権利、帰還の権利を回復すること
- 即時停戦と民間人の殺害の終結に向け、国際社会と協力して行動すること
「戦争を終わらせるための緊急対応」と、「二国家解決という長期的な政治プロセス」の両方を同時に進めるべきだというメッセージだといえます。
1967年の境界線と東エルサレムを首都とする独立国家を支持
習主席は、パレスチナの将来像についても具体的な立場を示しました。1967年の境界線に基づき、東エルサレムを首都とする、主権を完全に有する独立したパレスチナ国家の樹立を支持すると表明しました。
さらに、中国は長年にわたり、パレスチナ人民が正当な民族的権利を回復するための「正義の事業」を一貫して支持してきたと強調しました。パレスチナ側の各勢力が団結を強めることも、中国が重視するポイントだと位置づけられています。
北京宣言とパレスチナ内部の和解
習主席は、パレスチナ内部の和解に向けた動きにも言及しました。昨年(2024年)7月に採択された「北京宣言」は、パレスチナ諸勢力の分裂を終わらせ、団結を強めることを目的とした文書です。
習主席は、パレスチナの各派がこの北京宣言を着実に実行し、内部の和解と統一を実現することへの期待を示しました。内部の足並みがそろうことが、今後の交渉や国際社会との連携を進めるうえで重要だというメッセージがにじみます。
パレスチナの国連加盟と国際和平会議を支持
習主席はまた、パレスチナの国際的地位の強化にも明確な支持を表明しました。具体的には、パレスチナが国連の正式な加盟国となることを「断固として支持する」と述べています。
あわせて、「より大きく、より権威があり、より実効性の高い国際和平会議」を開催することにも賛意を示しました。多くの関係者が参加する場を設けることで、二国家解決に向けた政治プロセスを後押ししようとする考え方です。
ガザへの人道支援と二国家解決への「軌道回帰」
人道状況への対応についても、中国の姿勢が示されました。習主席は、中国が今後も国際社会と協力し、直ちに停戦を実現し、殺りくを終わらせるために努力を続けると表明しました。
あわせて、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)がガザの人々に人道支援を継続できるよう支えるとしています。現場での支援と外交的な働きかけを両輪とする姿勢です。
最後に習主席は、パレスチナ問題を二国家解決という「正しい軌道」に戻し、包括的で公正かつ永続的な解決を可能な限り早期に実現するため、国際社会とともに取り組み続けると約束しました。
これから問われる国際社会の対応
パレスチナ問題をめぐる外交には、多くの当事者と利害が複雑に絡み合っています。その中で、中国が国連決議の履行、二国家解決、パレスチナ内部の団結という三つの柱をはっきり打ち出したことは、今後の議論の基準の一つになりそうです。
この呼びかけに対し、各国や地域の関係者がどこまで具体的な行動で応えるのか。中東の平和と安全保障の行方を左右するテーマとして、引き続き注目が集まりそうです。
Reference(s):
Xi urges implementation of UNSC resolutions on Palestinian question
cgtn.com







