中国の改良型メタンロケット「朱雀二号E」が初飛行 民間宇宙に弾み
中国の民間宇宙企業ランドスペースが開発した改良型メタンロケット「朱雀二号E(ZQ-2E)」が、水曜日に初飛行を完了し、2基の試験衛星を軌道に送り込みました。民間主導の宇宙開発が加速するなか、中国の新しいロケットが国際ニュースとして注目されています。
改良型「朱雀二号E Y1」が初飛行
今回打ち上げられたのは、メタンを燃料とするロケット「朱雀二号」の改良型「朱雀二号E Y1」です。ロケットは中国北西部のゴビ砂漠にある「東風商業宇宙イノベーション試験区」から水曜日に発射され、2基の試験衛星を無事に軌道へ投入しました。
名称の「E」は「Enhanced(強化型)」を意味し、「Y1」は改良型シリーズの初号機を表しています。開発企業ランドスペースはこれまでに、従来型の朱雀二号をY1、Y2、Y3の3機打ち上げており、今回のZQ-2E Y1は、その改良版としての最初のフライトとなりました。
ランドスペース:民間ロケット企業の存在感
朱雀二号シリーズを手がけるランドスペースは、中国の民間宇宙打ち上げサービス企業です。これまでの3回の打ち上げ実績をもとに液体燃料ロケットの技術を積み上げてきました。
改良型である朱雀二号Eの初飛行成功により、同社はメタンロケットの運用経験をさらに蓄積することになります。商業衛星の打ち上げ需要が世界的に増えるなか、民間企業によるロケットの選択肢が広がることは、宇宙ビジネス全体の競争と多様化につながる可能性があります。
なぜメタンロケットが注目されるのか
朱雀二号Eは、メタンを燃料とするロケットです。メタンと液体酸素を組み合わせた推進方式は英語で「メタロックス(methalox)」と呼ばれ、次世代ロケットの一つの方向性として関心を集めています。
- 燃焼が比較的クリーンで、エンジン部品への負担を抑えやすいと考えられていること
- 液体水素よりも扱いやすく、保管や輸送がしやすいとされること
- 将来的なロケット再使用(再利用)戦略との相性がよいと見られていること
こうした特徴から、メタンロケットは世界のロケット開発の中で一つのトレンドになりつつあります。朱雀二号Eの初飛行は、その流れの中で中国の民間企業が存在感を示した例といえます。
中国の宇宙開発と国際ニュースとしての意味
中国ではここ数年、政府系機関だけでなく民間企業もロケットや人工衛星の開発に参入し、商業宇宙ビジネスの裾野が広がっています。朱雀二号Eの初飛行成功は、そうした流れの中で、民間ロケットの技術力と信頼性を示す一つの出来事とみることができます。
2025年現在、宇宙は安全保障だけでなく、通信、地球観測、物流など多くの分野で重要なインフラとなりつつあります。各国・各地域の民間企業がどのように宇宙開発に関わっていくのかは、国際ニュースや経済ニュースを読み解くうえでも欠かせない視点です。
朱雀二号Eの次の打ち上げ計画や、今後搭載される衛星やサービスがどのように発展していくのか。中国発の民間ロケットの動きは、アジアや世界の宇宙ビジネスを考えるうえで、今後もフォローしておきたいテーマと言えるでしょう。
Reference(s):
China's modified Zhuque-2 methalox rocket completes maiden flight
cgtn.com








