中国で女性の肺がん増加 喫煙の「ファッション化」に専門家が警鐘 video poster
中国で女性の肺がんが増えていると、がん予防の専門家が警鐘を鳴らしています。背景には、喫煙を「ファッション」として受け止める風潮の広がりがあり、早期検診とタバコ対策の重要性が改めて指摘されています。
中国で増える女性の肺がん
中国では近年、女性の肺がん患者が増加しているとされています。中国のがん対策に取り組む専門家によると、以前は中国の女性の間で喫煙は一般的ではありませんでしたが、ここ数年で状況が変わりつつあるといいます。
中国癌症基金会(Cancer Foundation of China、CFC)の副秘書長であるチャオ・ヨウリン(Qiao Youlin)医師は、女性の喫煙をめぐる意識の変化を次のように説明しました。
かつて中国の女性にとって喫煙はまれな行為でしたが、最近では喫煙を一種のファッションとしてとらえる人が出てきており、そのことが女性の肺がん増加の一因になっている可能性があるという指摘です。
専門家が挙げる二つの鍵:早期検診とタバコ対策
チャオ医師は、肺がんを早い段階で防ぐためには、次の二つが特に重要だと強調しています。
- 早期検診(スクリーニング):症状が出る前から定期的に検査を受けることで、肺がんを初期のうちに見つけられる可能性が高まります。早期発見は、その後の治療の選択肢や予後に大きく影響します。
- タバコ対策(たばこ規制・禁煙支援):喫煙は肺がんの主要な危険要因とされており、タバコを吸う人を減らすこと、吸う量や時間を減らすことが、長期的な予防策として重要だとされています。
特に、喫煙経験の少なかった女性の間でタバコが「かっこいい」「大人っぽい」といったイメージで受け止められるようになると、肺がんリスクが新たな層に広がる可能性があります。この点をどう社会全体で考え直していくかが問われています。
肺がん啓発月間と40周年の会合
今回の発言は、CFC設立40周年を記念して開かれた会合の場で出たものです。この会合は、肺がんの啓発と治療の進展に焦点を当てたもので、専門家たちが最新の知見や課題を共有しました。
毎年11月は、世界肺がん連合(Global Lung Cancer Coalition)が2001年に始めた「肺がん啓発月間」にあたります。肺がん啓発月間は、喫煙と肺がんの関係や、早期検診の重要性について知ってもらうための取り組みであり、中国を含む各地で、情報発信や啓発活動が続けられています。
日本の読者にとっての意味
今回の中国のニュースは、単に一国の医療事情にとどまらず、アジアや世界の喫煙文化と健康リスクの関係を考えるヒントにもなります。
- 喫煙が「ファッション」や「自己表現」と結びつくとき、その裏側にある健康リスクが見えにくくなること
- がん対策では、治療技術だけでなく、社会全体での意識づくりや習慣の変化が欠かせないこと
- 早期検診とタバコ対策という、シンプルだが影響の大きい二つの柱が重要であること
国や地域によって文化や制度は異なりますが、「病気になる前に予防する」「リスクを知ったうえで選択する」という視点は共通です。中国での議論や専門家の警鐘は、日本を含む他の国・地域の読者にとっても、自分や身近な人の健康を見直すきっかけになりそうです。
まとめ:情報が行動を変える第一歩に
女性の肺がん増加というテーマは、喫煙のイメージと現実の健康リスクとのギャップを浮き彫りにしています。チャオ医師が指摘するように、早期検診とタバコ対策は、肺がん対策の基本でありながら、もっと社会の前面に出して語られるべき課題です。
ニュースとして知るだけでなく、「自分ならどうするか」「身近な人に何を伝えられるか」を一度立ち止まって考えてみることが、健康リスクを減らす小さな一歩になるのではないでしょうか。
Reference(s):
Health Talk: Growing female lung cancer cases need public awareness
cgtn.com








