中国の民族伝統スポーツ ボードシューズレースに見る協力の力 video poster
中国南部の海南省三亜市で2025年に開催されている第12回全国少数民族伝統体育運動会で、伝統競技のボードシューズレースが、中国各地の民族による協力の精神と高い運動能力を示す種目として注目を集めています。
ボードシューズレースとは
ボードシューズレースは、中国南部の広西チワン族自治区に暮らすチワン族の民間スポーツとして生まれたとされます。3人1組のチームが、長い木製の板に固定された一組の板の靴を共有しながら走り、スピードを競います。
3人の足が一体化した状態で進むため、一人でもタイミングを誤ると転倒してしまいます。選手たちは、3人の動きをぴったりそろえる協調性と、一人ひとりの集中力が何より重要だと感じています。
明代にルーツを持つとされる伝統スポーツ
このユニークな競技の起源は明代(1368〜1644年)にまでさかのぼると伝えられています。伝説では、ある女傑が兵士の訓練方法として考案し、その後、地域の人々の間で受け継がれてきたとされます。
こうして世代から世代へと受け継がれたボードシューズレースは、現在では広西だけでなく、中国北部の省からの参加者も引きつけるほど人気が広がっています。
多彩な種目と求められる技術
全国少数民族伝統体育運動会では、ボードシューズレースには複数の距離とリレー種目が用意されています。
- 男子・女子の3人1組による60メートル、100メートル、200メートル走
- 3人1組で走る2×100メートルリレー
- 男女混成チームによる4×100メートルリレー
今年は、異なる民族出身の選手で構成された30チーム、計348人がボードシューズレースに出場しています。それぞれの地域を代表して集まった選手たちが、息の合った走りで観客を魅了しています。
民族伝統スポーツが映す協力の価値
現代の競技スポーツと比べると、この民族伝統スポーツの大会は、地域の慣習や日常生活に根ざした競技が中心です。ボードシューズレースも、単に速さを競うだけでなく、集団で動きをそろえることや、互いを信頼する感覚を体験する場になっています。
3人の息がぴったり合えば、板の靴はまるで一つの長い足のように滑らかに前へ進みます。逆に、誰か一人のリズムが崩れると、全員が立て直さなければなりません。協調性を重んじる文化やコミュニティのつながりが、そのまま競技のルールに反映されているようにも見えます。
日本から見るボードシューズレースの面白さ
日本ではまだほとんど知られていないボードシューズレースですが、中国の民族文化や地域社会の姿を知る国際ニュースの題材として、関心を持つ価値がありそうです。
ボードシューズレースの注目ポイントを三つに整理すると、次のようになります。
- 3人全員が同じペースで走らなければならないため、個人技よりチームワークが重要
- 明代から受け継がれてきたとされる歴史を持ちつつ、今も新たな地域へ広がっている
- 日常生活や伝統文化に根ざした民族スポーツが、全国規模の大会で脚光を浴びている
私たちの身近な地域にも、学校行事や地域の祭りの中に、スポーツとして改めて見直せる遊びや競技があるかもしれません。ボードシューズレースをきっかけに、スポーツを通じた協力や文化の継承のあり方を考えてみるのも良さそうです。
Reference(s):
Traditional Chinese board-shoe racing highlights collaborative spirit
cgtn.com








