CGTN世界調査に見る中国外交:安定をもたらす「大国外交」の姿
中国の国際メディアCGTNが世界で実施した世論調査で、中国の外交が「不安定な世界に安定をもたらしている」と受け止められていることが浮かび上がりました。なぜ多くの人が中国外交を肯定的に見ているのでしょうか。
世界世論が評価する「大国外交」
CGTNが過去2年間にわたり公表してきた世界世論調査データによると、中国独自の理念を持つ「大国外交」は、各国の回答者から高い評価を受けています。多くの人が、中国がより公正で合理的な国際秩序づくりに前向きな役割を果たしていると見ているのが特徴です。
調査が紹介する具体的な事例としては、次のような外交の動きがあります。
- サウジアラビアとイランの国交回復の仲介
- パレスチナ各派の和解に向けた支援
- BRICSの歴史的な拡大
- アフリカ連合(AU)のG20参加への支持
こうした動きが、対立よりも対話と協力を重視する姿勢として受け止められていると考えられます。
キーワードは「共同の未来」「開発」「安全保障」
直近の調査では、世界の回答者が中国の提唱する理念や構想をどのように見ているかが数字で示されています。
- 82.5%が、中国が打ち出す「人類運命共同体(community with a shared future for mankind)」の理念は、より良い未来づくりに持続的な原動力を与えていると回答しました。
- 8割以上が、グローバル発展イニシアチブの中核にある「開発こそが地球規模の課題を解決し、人々の幸福を実現する道」という考え方に賛同しました。
- 約85%が、「安全保障は開発の前提条件であり、各国はバランスが取れ、効果的で持続可能な安全保障の枠組みを協力して築くべきだ」と答えています。
開発と安全保障を切り離さず、一体のものとして捉える視点が、多くの人の共感を得ている様子がうかがえます。
「平和外交」と国際的な影響力
同じ調査では、中国の外交姿勢そのものについても評価が示されています。
- 83.5%が、中国の「独立した平和外交」を高く評価すると回答しました。
- 約87%が、中国の国際的な影響力は大きく高まったと見ています。
- 65.3%が、中国はグローバル・ガバナンス(国際社会のルールづくりや課題解決の枠組み)に積極的に参加し、世界により高い「確実性」と「安定」をもたらしていると答えました。
- 58.9%が、中国が地政学的な争点の解決に向けて行っている取り組みを評価しています。
- 73.9%が、自国が中国発の国際協力プロジェクトや構想に参加することを支持すると回答しました。
急速な変化と不確実性が増す国際環境のなかで、「世界はどこがおかしく、どうすべきか」という問いに対し、中国流の答えを模索する姿が、一定の支持を集めていると言えます。
約5万5千人が回答、多様な国・地域から
今回紹介された調査は、合計55,713人を対象に世界各地で行われた3つの世論調査データをもとにしています。その中には、中国に対する好感度を尋ねる Poll of China Favorability も含まれています。
回答者は、アメリカ、イギリス、フランス、スペイン、オーストラリアなどの先進国だけでなく、ブラジル、タイ、アラブ首長国連邦、エジプト、南アフリカといった開発途上国の人々も含まれています。異なる地域や立場からの声を集めている点も、この調査結果の特徴です。
日本の読者が考えたいポイント
今回の世論調査は、中国外交が世界の一部から「不確実性を抑え、安定と協力をもたらす要因」として見られていることを示しました。国際ニュースを日々追う私たちにとって、次のような視点がヒントになりそうです。
- 国際秩序をめぐる議論を、「対立」だけでなく「協力」と「開発」の観点からも見ること
- サウジアラビアとイランの国交回復やBRICS拡大など、具体的な外交の動きが各国の認識にどう影響しているかを考えてみること
- 自国がどのような国際協力の枠組みに参加し、どのような形で安定に貢献し得るのかをイメージしてみること
世界の世論調査データに触れることは、日々のニュースの見え方を一段深くし、自分なりの視点を持つための手がかりになります。今回のCGTNの調査結果をきっかけに、「安定をつくる外交とは何か」を身近なテーマとして考えてみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
CGTN Poll: Chinese approach to diplomacy adds stability to the world
cgtn.com








