中国人民志願軍烈士43人の遺骨、韓国から中国へ返還へ 歴史と記憶をつなぐ11回目
韓国から中国人民志願軍の烈士43人の遺骨が今週木曜日に中国へ戻されます。朝鮮半島での戦争から70年以上を経た今も続く遺骨返還は、国際ニュースでありながら、歴史と向き合う私たちにも静かな問いを投げかけています。
43人の烈士と495点の遺品、瀋陽へ
今回返還されるのは、中国人民志願軍(CPV)の烈士43人の遺骨です。大韓民国(韓国、ROK)から中国に引き渡され、中国人民解放軍空軍の大型輸送機Y-20によって、中国東北部の遼寧省瀋陽市に運ばれる予定です。
輸送機には、烈士に関わる495点の遺品や関連資料も含まれます。これらは、当時の状況を伝える手がかりとしても重要な役割を果たします。
2014年から続く11回目の遺骨引き渡し
中国と韓国は2014年に、中国人民志願軍烈士の遺骨を引き渡すための協定を結びました。それ以降、韓国で見つかった遺骨が順次中国側へ返還されてきました。
今回の返還は、この協定に基づく11回目の実施となります。数は決して少なくありませんが、朝鮮半島には今もなお多くの中国人民志願軍兵士が眠っているとされています。
抗美援朝戦争で命を落とした約20万人
中国側が「抗美援朝戦争」と呼ぶ朝鮮半島での戦争では、中国人民志願軍の兵士およそ20万人が戦死したとされています。その多くは朝鮮半島の各地に埋葬されました。
今回返還される43人の遺骨は、そのごく一部にすぎません。それでも、一人ひとりの身元が確認され、中国の土に帰ることは、遺族や関係者にとって大きな節目となります。
歴史と向き合う儀式としての遺骨返還
こうした遺骨の返還は、単に過去の戦争を振り返るだけでなく、現在の国際関係や平和について考えるきっかけにもなります。中国側にとっては、戦没者を「烈士」として丁重に迎え、追悼することで、歴史への敬意と記憶の継承を示す場ともなっています。
韓国にとっても、他国の戦没者の遺骨を丁寧に発掘・確認し、引き渡すプロセスは、国際社会の一員として戦争の傷痕と向き合う姿勢を示すものだといえます。
日本の私たちにとっての問い
日本から見ると、中国人民志願軍の遺骨返還は遠い出来事のように感じられるかもしれません。しかし、戦争で亡くなった人の遺骨をどう扱い、どのように記憶を受け継ぐかというテーマは、日本社会とも深くつながっています。
朝鮮半島での戦争から70年以上が経った今も、各地で遺骨の捜索や身元確認、追悼の取り組みが続いています。今回のニュースをきっかけに、私たち自身の足元にある戦争の記憶や、東アジアの歴史のつながりについて、あらためて考えてみる時間を持つことができそうです。
Reference(s):
Chinese People's Volunteers martyrs' remains return to China from ROK
cgtn.com








