スヌーカーUKチャンピオンシップで大逆転 Zhang Andaが5-1から勝利
スヌーカーの国際大会UK Championshipで、中国のZhang Anda(ジャン・アンダ)が鮮やかな大逆転劇を見せました。イングランド・ヨークで現地時間木曜日に行われた試合で、イングランドのStuart Bingham(スチュアート・ビンガム)を相手に5-1から巻き返し、最終的に6-5で勝利。Zhangは準々決勝進出を決めました。
5-1ビハインドからの信じがたい巻き返し
試合序盤はBinghamのペースでした。第1フレームで101点のセンチュリーブレーク(1フレームで100点以上を重ねる高得点)をたたき出すと、第2フレームも67-46で連取し、2-0とリードを広げます。
Zhangも第3フレームを68-20で取り返しましたが、流れは依然としてBingham側にありました。Binghamは第4フレームで105点のセンチュリーブレークを追加するなど、そこから3フレームを連取。スコアはあっという間に5-1となり、Zhangは崖っぷちに追い込まれます。
しかしここから試合の空気が一変します。追い込まれたZhangは集中力を切らさず、鋭い攻めで反撃を開始。続く4フレームをすべて奪い返し、第10フレームでは108点の大きなブレークを記録して、ついに5-5のタイに持ち込みました。
最終第11フレームでも勢いはZhangにありました。安定したショットで得点を重ね、73-29で締めくくり。5-1からの4フレーム連取、そして最終フレームでの完勝というドラマチックな展開で、ベスト8入りを決めています。
世界1位トランプもヒギンズとの激戦を制す
同じ日に行われた別の試合では、世界ランキング1位のJudd Trump(ジャド・トランプ/イングランド)が、John Higgins(ジョン・ヒギンズ/スコットランド)との接戦を6-5で制し、Zhangの準々決勝の相手となりました。
試合序盤はロースコアの展開でした。第4フレーム終了時点でスコアは2-2と互角ながら、両者とも40点を超えるブレークは出せず、細かな得点の積み重ねでフレームを奪い合う形になりました。
インターバルを挟んだ第5フレームで、先にリズムをつかんだのはTrumpでした。111点のセンチュリーブレークを決め、一気に流れを引き寄せて3-2とリードします。
ところが第6フレームでTrumpが「インオフ」と呼ばれるファウルを犯し、そこから流れがHiggins側に傾きます。Higginsはこのチャンスを生かして2フレームを連取し、第7フレームでは106点のブレークをマーク。スコアを4-3とひっくり返しました。
それでも世界1位は簡単には崩れません。Trumpは69点と75点のブレークで連取し、今度は5-4と逆転。Higginsも第10フレームを73-11で取り返して最終第11フレームまでもつれ込みます。
運命の最終フレームは、Higginsが34-0と先行する展開で始まりました。しかしバッククッション付近からのショットのあと、中帯のポケットに狙えるレッドボールを残してしまいます。このわずかな隙をTrumpが見逃しませんでした。そこから111点のブレークを組み立て、そのまま試合を締めくくっています。
メンタルが試される「6-5勝負」
Zhang対Bingham、Trump対Higginsのどちらの試合も、最終フレームまでもつれ込む6-5決着となりました。フレームカウント5-1からの大逆転、そして最終フレームでの100点超えブレークなど、スヌーカーならではの「流れ」と「メンタル」の揺れ動きが色濃く表れた一日だったといえます。
特にZhangにとって、5-1というスコアは多くの選手が心を折られてもおかしくない状況です。そこから4フレームを取り返したことは、ショットの精度だけでなく、冷静さと粘り強さを証明するものといえるでしょう。
スヌーカー観戦を楽しむための3つのポイント
スヌーカーをあまり見慣れていない人でも、次のポイントを押さえておくと試合展開がぐっと分かりやすくなります。
- フレーム制で勝敗が決まる:試合は複数のフレームの合計で争われ、先に規定数のフレームを取った方が勝者になります。
- ブレーク:1回のテーブル上で取り続けた得点の合計をブレークと呼びます。大きなブレークが出ると、一気にフレームを決めることができます。
- センチュリーブレーク:100点以上のブレークはセンチュリーブレークと呼ばれ、トップレベルの選手でもそう簡単には出ません。ZhangやTrumpが見せたようなセンチュリーは、見どころの一つです。
Zhang vs Trump 準々決勝の見どころ
Zhangの次戦の相手は、先述の通り世界1位のTrumpです。ともに6-5という接戦を勝ち抜いて準々決勝に駒を進めているだけに、メンタル面でのタフさを持つ者同士の対戦になります。
ZhangがBingham戦で見せたように、劣勢からでも巻き返せる粘りを発揮できるのか。一方のTrumpが、世界1位らしい安定感で主導権を握り続けるのか。フレームごとの流れや、センチュリーブレーク級の大きなブレークがどちらから生まれるかに注目が集まりそうです。
日本から観戦するファンにとっても、単なる勝敗だけでなく「流れが変わる瞬間」を意識して見てみると、スヌーカーの奥深さをより楽しめるはずです。
Reference(s):
Zhang Anda comes back to beat Stuart Bingham at UK Championship
cgtn.com








