中国とウズベキスタン、高品質協力を拡大 相互ビザ免除にも合意
中国とウズベキスタン、高品質な協力強化で一致
7日、中国の王毅(おう・き)外交部長(外相)とウズベキスタンのバフティヨル・サイドフ外相が、中国四川省成都市で会談しました。両国は「オールラウンドな高品質協力」をさらに進めることで一致し、エネルギーや治安分野、新たな産業での連携強化を打ち出しました。
王毅氏は中国共産党中央政治局委員も務めており、今回の会談は外交だけでなく、政治レベルでの意思疎通という意味合いも持っています。会談後には相互ビザ免除協定にも署名しており、人の往来や観光、ビジネス交流の加速が注目されています。
「新時代の全天候型包括的戦略パートナー」とは
王毅氏は、ウズベキスタンは「新時代における中国の最初の全天候型包括的戦略パートナーだ」と強調しました。この表現には、両国関係が長期的で安定的な戦略関係であるという意味合いが込められています。
王毅氏は、中国とウズベキスタンの関係には独自性と戦略的重要性があると述べたうえで、「あらゆる分野での協力を通じて、より多くの高品質な成果を生み出すべきだ」と呼びかけました。
エネルギーから治安まで、協力の重点分野
今回の会談では、とくに次のような分野での協力強化が打ち出されました。
- 重点分野での協力の拡大・強化
- 新興分野(新しい産業分野)での協力促進
- エネルギー協力の一層の深化
- テロリズム、分離主義、過激主義という「三つの勢力」への対処
- 国境をまたぐ組織犯罪に対する法執行・安全保障協力の強化
安全保障面では、「テロ・分離主義・過激主義」のいわゆる「三つの勢力」と国際的な組織犯罪への対策がキーワードになっています。地域の安定を重視する両国にとって、治安協力は目に見えにくいものの、重要な土台といえます。
一帯一路と中国・キルギス・ウズベキスタン鉄道
ウズベキスタンのサイドフ外相は、中国の「成功した経験」から積極的に学びたいと述べました。そのうえで、両国は「一帯一路」や幅広い互恵協力をさらに深め、中国・キルギス・ウズベキスタン鉄道の建設を前に進める方針を確認しました。
この中国・キルギス・ウズベキスタン鉄道は、中国とキルギス、ウズベキスタンを結ぶ新たな路線となる計画で、完成すれば物流や人の移動のあり方にも変化をもたらすとみられます。インフラ協力は、長期的な地域の連結性を高める手段として位置づけられています。
観光と人的交流:相互ビザ免除の意味
サイドフ氏は、中国からの観光客をより多く迎え入れたい考えを示し、そのために人の往来を促進する追加措置を取る用意があると述べました。
会談後、両国は相互ビザ免除協定に署名しました。ビザ免除により、両国間の渡航手続きが簡素化されることで、観光やビジネス、留学などさまざまな形での交流が加速すると期待されています。
今回の動きから読み取れる3つのポイント
今回の中国とウズベキスタンの動きから、次のようなポイントが見えてきます。
- 外交関係の格上げと安定志向
「新時代の全天候型包括的戦略パートナー」という位置づけは、両国が長期的な信頼と協力を重視していることを示しています。 - エネルギー・治安分野での実務協力
エネルギー協力やテロ・国際犯罪対策など、実利の大きい分野で具体的な協力を進めようとしています。 - インフラと人の往来の両面から連結性を強化
鉄道計画とビザ免除という「モノ」と「ヒト」の両面での連結強化が同時に打ち出されたことは、今後の地域協力の方向性を象徴しています。
国際ニュースとして見れば、一つひとつの合意は地味に見えるかもしれません。しかし、インフラ、治安、人の往来という基盤部分を組み合わせて強化していくプロセスは、地域全体の安定や経済活動のあり方にじわりと影響していきます。
日本にいる私たちにとっても、観光先やビジネスパートナー、さらにはエネルギーや物流のネットワークという形で、こうした動きがどこかでつながってくる可能性があります。中国とウズベキスタンの協力強化を、アジアと世界の動きを考える一つの材料として捉えてみるとよさそうです。
Reference(s):
China, Uzbekistan pledge to advance high-quality cooperation
cgtn.com








