中国・山東省の漁村ヤンドゥンジャオ、国連「2024年ベスト観光村」に
中国東部・山東省の小さな漁村「Yandunjiao Village(ヤンドゥンジャオ村)」が、2024年11月に国連の「2024 Best Tourism Villages」に選定されました。山と海に抱かれた風景と、古い歴史をあわせ持つこの村は、山東省で初めて「世界の優れた観光村」として認められた地域です。
山と海に囲まれた「絵になる」漁村
Yandunjiao Villageは、中国東部・山東省のRongcheng City(ロンチョン市)Lidao Town(リーダオ鎮)に位置する、小さな漁村です。村は山と海にはさまれるように広がり、どこを切り取っても絵になるような景観が特徴だとされています。
地理的な条件もユニークです。
- 東側は黄海に面する沿岸部
- 南側にはShidao Port(シーダオ港)が位置
- 海岸線は約7,000メートルと比較的長く、海と暮らしが密接に結びついている
山と海が近く、長い海岸線を持つ地形は、漁業の村としての暮らしだけでなく、海辺の景色を楽しみたい旅行者にとっても魅力的な条件と言えます。
国連「2024 Best Tourism Villages」に選ばれた意味
Yandunjiao Villageは、2024年11月に国連の「2024 Best Tourism Villages」リストに選ばれました。山東省の村としては初めて、国連から「世界の優れた観光村」のひとつとして認められたことになります。
国連のこのリストは、世界各地の村の中から、観光を通じて地域の魅力を発信しようとする場所を選ぶ取り組みです。自然の景観や伝統的な暮らし、歴史的な背景などを大切にしながら、観光と地域の発展を両立させようとする姿勢が注目されます。
山と海に囲まれた立地、長い海岸線、小さな漁村というスケール感。そうした要素が組み合わさることで、Yandunjiao Villageは「風景」と「暮らし」が一体となった観光地として評価されたとみることもできます。
村名の由来は「のろし台」 海を守った歴史
Yandunjiao Villageの歴史は古く、その起源は明代最後の崇禎年間(1627〜1644年)にまでさかのぼるとされています。小さな漁村でありながら、長い時間の中で海とともに歩んできた場所です。
村の名前は、東側にそびえるGushan Mountain(グーシャン山)の頂に築かれた「Beacon tower(のろし台)」に由来します。こののろし台は、明代初期に、当時沿岸部を襲った倭寇(日本の海賊)から地域を守るために建てられました。
敵の船が近づくと、火や煙を上げて周辺に危険を知らせる——。そうした防衛の仕組みの一部として設けられたのろし台が、のちに村の名前のルーツとなったのです。現在の静かな漁村の風景の裏側には、海を守ろうとした歴史的な役割が刻まれています。
歴史と自然が交差する「世界の観光村」から見えるもの
2024年の国連リスト入りにより、Yandunjiao Villageは国際的な注目を集める存在となりました。山と海に抱かれた自然環境、長い海岸線、そして村名の由来となったのろし台の物語——それらが組み合わさることで、「小さな漁村」が世界の観光地図の中で存在感を高めています。
こうした事例は、観光というと大都市や有名リゾートに目が向きがちな私たちに、別の選択肢を思い出させてくれます。
- 地域の自然や風景そのものをじっくり味わう旅
- 長い歴史のエピソードに耳を傾ける旅
- 暮らしと観光が近い距離にある小さな村を訪ねる旅
Yandunjiao Villageのような場所が「世界のベスト観光村」として紹介されることは、これからの観光のあり方や、地方の小さなコミュニティの可能性を考えるきっかけにもなります。ニュースとして知っておくだけでも、旅先を選ぶ視野や、世界の地域を見る目が少し広がるかもしれません。
Reference(s):
Next Stop: Yandunjiao, a picturesque coastal gem of history and nature
cgtn.com








