第12回中国全国少数民族伝統競技大会が閉幕 2027年は湖南省へ
中国・海南省三亜市で開かれていた第12回中国全国少数民族伝統競技大会が閉幕しました。多民族国家としての中国の「いま」を映し出す国際ニュースとして、スポーツと文化の両面から注目されています。
三亜で9日間の大会がフィナーレ
中国南部のリゾート地・海南省三亜市の三亜体育センターで行われた閉会式では、35の代表団の旗が一斉に振られ、スタジアムの聖火が静かに消されました。大会は9日間にわたり開催され、合計6,960人の選手が出場しました。
大会では、民族色豊かな18の正式競技に加え、3つのデモンストレーション種目が披露されました。観客は、少数民族の伝統的な動きや衣装、音楽とともに、ダイナミックなスポーツ競技を楽しみました。
「力」と「つながり」を示した35代表団
閉会式では、中国の国務委員であるシェン・イーチン氏が大会の閉幕を宣言し、会場は大きな拍手に包まれました。
中国国家体育総局のガオ・ジーダン局長は、「35の代表団の選手が同じ舞台で競い合い、力と技だけでなく、深い感情的・精神的なつながりを示した」と述べ、選手やスタッフ、ボランティア、メディア関係者への感謝の言葉を伝えました。
さらにガオ局長は、「この大会を通じて、民族団結と進歩の成果、そして全国的なフィットネスの前進を分かち合うことができた。2027年には湖南省で再び会いましょう」と呼びかけました。
民族伝統スポーツが映す中国社会
中国の全国少数民族伝統競技大会は、単なるスポーツイベントにとどまらず、中国社会の多様性と一体性を象徴する場として位置づけられています。
この大会には、次のような役割があるとされています。
- 各民族に伝わる伝統競技や儀礼を舞台化し、文化継承を後押しする
- スポーツを通じた交流を促し、民族間の相互理解と一体感を高める
- 開催地の観光やサービス産業を活性化し、地域振興のきっかけとなる
- 「国民全体の健康づくり」(ナショナル・フィットネス)を広げるキャンペーンの一環となる
今回の開催地となった海南省三亜市にとっても、全国規模のイベントの開催は都市ブランドの発信やインフラ整備の面で大きな意味を持ちます。
大会旗は湖南省へ 2027年の第13回大会
閉会式では、大会旗が次回開催地を代表して出席した中部・湖南省の副省長、リー・ジエンジョン氏に手渡されました。その後、湖南省による約8分間のパフォーマンスが行われ、次回大会への期待感を演出しました。
第13回全国少数民族伝統競技大会は、2027年に湖南省で開催される予定です。再来年の大会では、どのような新しい競技や演出が登場し、どのように民族文化を表現していくのかが注目されます。
日本の読者にとっての意味
日本でも国体などスポーツイベントが地域振興やコミュニティづくりの場となっていますが、中国の全国少数民族伝統競技大会は、さらに「民族文化の継承」という要素が色濃く反映されたイベントです。
国際ニュースとして見たとき、この大会は次のような問いを投げかけています。
- 多民族社会で、スポーツはどのように連帯感や信頼感を生み出せるのか
- 伝統文化を現代のイベントや観光とどう結びつけていくのか
- 大型スポーツイベントが、開催地の持続可能な発展にどう貢献できるのか
スマートフォンで世界のニュースに日常的に触れる私たちにとっても、中国の民族伝統スポーツ大会は、スポーツと社会、文化政策の関係を考えるきっかけを与えてくれる出来事と言えます。
Reference(s):
12th National Traditional Games of Ethnic Minorities closes in Sanya
cgtn.com








