中国とドイツが戦略対話 EV関税と一つの中国政策を協議
中国とドイツの外相が北京で戦略対話を行い、電気自動車(EV)関税や気候変動、一つの中国政策などをめぐって協議しました。世界経済と国際秩序に影響を与える重要な動きです。
北京で第7回「外交・安全保障戦略対話」
中国の王毅外相とドイツのベアボック外相は北京で、第7回となる中独外交・安全保障戦略対話を共同議長として開催しました。両国外相が顔を合わせ、外交と安全保障の幅広い課題について意見を交わしました。
10周年を迎える中独「包括的戦略的パートナーシップ」
王毅外相は、2025年は中国とドイツが包括的な戦略的パートナーシップを樹立してから10周年にあたると強調しました。そのうえで、これまでの歩みを真剣に振り返り、将来に向けて積極的に道を切り開く必要があると述べました。
また、中国の対ドイツ政策は一貫して安定していると指摘し、52年前の国交樹立以来、中国はドイツを常に重要なパートナーとして位置づけてきたと強調しました。
第二・第三の経済大国としての役割
王毅外相は、中国とドイツが世界第2位と第3位の経済大国として、さまざまな雑音や障害を乗り越え、対話と協力を基本路線として貫くべきだと述べました。
- 冷戦思考という古い発想を拒否すること
- 外部からのリスクに共同で対処すること
- 地球規模の課題に協力して向き合うこと
こうした点を挙げながら、両国が国際社会において建設的な役割を果たす重要性を訴えました。
ドイツは一つの中国政策を再確認
ベアボック外相は、ドイツが中国との関係を極めて重視しているとしたうえで、一つの中国政策を堅持していることを改めて表明しました。
世界情勢が不安定さを増す中で、中国と率直な対話を維持し、戦略的な意思疎通を強化することは大きな意味があると指摘しました。これは二国間関係の正しい発展方向を確保するだけでなく、世界の平和と安定にも資すると評価しました。
またベアボック外相は、気候変動問題への対応において中国が積極的な役割を果たしていることを評価すると述べました。気候変動は国境を越える課題であり、中国とドイツの協力は国際的な取り組みを後押しする可能性があります。
EV関税をめぐる公正な競争の議論
対話では、欧州連合(EU)による中国製電気自動車(EV)への高関税の問題も取り上げられました。王毅外相は、競争は公正であるべきだとしたうえで、EUの高関税措置は公正な競争と自由貿易の原則に反しており、中国と欧州の関係における突出した問題になりつつあると述べました。
そのうえで、EUとドイツの双方に対し、中国の発展を客観的かつ理性的に捉え、中国に対して前向きで実務的な政策を採用するよう呼びかけました。貿易摩擦は対話と交渉によって解決すべきだとも強調しました。
ベアボック外相は、この問題についてEUと中国の協議が継続されることをドイツとして支持すると表明しました。双方が受け入れ可能な解決策を見いだすことが目標だとしています。
なぜ今回の中独対話が重要なのか
今回の中独戦略対話は、次の点で国際ニュースとして大きな意味を持ちます。
- 経済大国どうしが、対立ではなく対話と協力を前面に出したこと
- EV関税をめぐる緊張が高まる中で、あくまで交渉による解決を目指す姿勢が示されたこと
- 一つの中国政策の確認や気候変動への協力など、外交・安全保障から地球規模課題まで幅広いテーマが扱われたこと
世界経済の減速や地政学的リスクが重なる中、中国とドイツの関係の行方は、アジアとヨーロッパだけでなく日本を含む多くの国と地域に影響します。読者のみなさんにとっても、EV市場の動向や気候変動対策、自由貿易の行方を考えるうえで、今回の対話は注目すべき動きと言えそうです。
Reference(s):
China has always regarded Germany as an important partner: Wang Yi
cgtn.com








