中国とロシアを結ぶ新天然ガスパイプライン稼働 東部のエネルギー供給を強化
中国とロシアを結ぶ新しい天然ガスの幹線パイプラインが月曜日に運転を開始しました。年間380億立方メートルを輸送できるこの「世界レベル」のパイプラインは、中国東部のエネルギー供給の安定化に向けた一歩として注目されています。
中国とロシアを結ぶ新パイプラインの概要
China Oil and Gas Pipeline Network Corporation(PipeChina)によると、この新たな天然ガスパイプラインは、完成までに約10年を要し、全長は5000キロメートルを超えます。北東部の黒竜江省にあるロシアと国境を接する都市・黒河(Heihe)から出発し、上海まで伸びるルートで、途中で9つの省級地域を通過します。
- 全長:5000キロメートル超
- 年間輸送能力:380億立方メートル
- ルート:黒河(黒竜江省)〜上海、9つの省級地域を経由
国内メディアは、このガスパイプラインを中国で初めての「世界レベル」の幹線パイプラインと呼んでおり、その規模と技術水準の高さが強調されています。
東部地域のガス供給をどう変えるのか
PipeChinaの建設プロジェクト管理部門を代表してコメントした李波(Li Bo)氏は、「パイプラインの稼働により、中国東部のガス供給の信頼性と柔軟性が大きく高まる」と述べました。今冬から来春にかけてのピーク需要期に向け、十分なガス供給を確保できるとしています。
人口や産業が集積する東部沿海部にとって、安定したガス供給は、暖房や発電、工業用途など、日常生活と経済活動の両面を支える基盤です。新パイプラインの運転開始は、こうした需要を支えるためのインフラ強化として位置づけられます。
自動化とロボット巡回、「世界レベル」を支える技術
このパイプラインの特徴は、規模だけではありません。自動化技術が幅広く導入されており、重要区間ではロボットによる巡回が行われます。PipeChinaによれば、爆発に対応できる防爆仕様のレール走行型点検ロボットが導入されたパイプラインは、中国ではこれが初めてです。
レール走行型ロボットは、ガス漏れの監視や設備の目視点検を自動で行うことで、人的負担を減らしつつ、安全性と効率を高める役割を担います。広大な距離にわたるインフラを維持・管理するうえで、こうしたロボット技術の活用は今後さらに広がっていきそうです。
エネルギーインフラから見えるこれからの論点
今回の新パイプラインの稼働は、中国とロシアのエネルギー協力の一場面であると同時に、大規模インフラを通じてエネルギー供給を安定させようとする動きの一例でもあります。
電力料金や暖房の安定供給といった身近な問題から、企業の生産活動、さらには地域経済の競争力に至るまで、エネルギーインフラが与える影響は小さくありません。東アジアや世界のエネルギー情勢を考えるうえでも、中国東部の大動脈となるこのパイプラインの動向は、今後も注目されそうです。
Reference(s):
New, high-tech gas pipeline linking China and Russia operational
cgtn.com








