国際ニュース:中国「新三様」が海外市場で存在感 専門家が語る競争力 video poster
中国の専門家が、2025年の中国の対外貿易を「90点」と高く評価し、その原動力として「新三様」と呼ばれる新エネルギー車、リチウムイオン電池、太陽光関連製品の国際競争力を強調しました。
中国の対外貿易は「90点」 背景に広がる新産業
中国商務省傘下の国際貿易経済協力研究院で学術委員会の副主任を務める張建平(Zhang Jianping)氏は、2025年の中国の対外貿易の成果は「90点を付けるに値する」と述べました。張氏は、輸出と輸入の両面で新しい成長エンジンが生まれているとし、その中心に「新三様」があると指摘しています。
「新三様」とは何か
張氏が挙げる「新三様」は、次の三つの分野を指します。いずれもエネルギー転換と脱炭素の流れの中で、世界的に注目が高まっている産業です。
- 新エネルギー車:電気自動車など、従来のガソリンではなく電力やその他のエネルギーで走る車
- リチウムイオン電池:携帯端末から電気自動車まで幅広く使われる蓄電池。再生可能エネルギーの安定利用にも不可欠
- 太陽光関連製品(フォトボルタイクス):太陽光パネルを中心とした発電システムや関連部材
これら三つの産業を合わせて「新三様」と呼ぶことで、中国の輸出構造が従来の繊維製品や家電などから、より高付加価値なグリーン技術へとシフトしつつある姿が浮かび上がります。
新興国と先進国の双方で示すコア競争力
張氏によれば、「新三様」は開発途上国市場と先進国市場のいずれにおいても、コア競争力を発揮しているといいます。つまり、特定の地域だけで通用する製品ではなく、世界各地で求められる水準を満たしつつあるという評価です。
コア競争力という言葉には、次のような要素が含まれていると考えられます。
- 技術水準:世界市場で求められる安全性や性能に対応できる技術力
- 供給能力:大量生産や安定供給を可能にする生産体制とサプライチェーン
- 価格競争力:多様な所得水準の国と地域で受け入れられる価格帯の設定
特に新興国では、エネルギー需要の増加と環境対策の両立が課題となっています。太陽光や蓄電池、電動モビリティ関連の製品は、その解決に直結するため、一定の価格と品質を両立できる供給者が優位に立ちやすい状況にあります。
日本とアジアの読者にとっての意味
日本やアジアの企業・政策担当者にとって、中国の「新三様」の台頭は、次のような影響を持ちうるテーマです。
- 協力の機会:部品供給や共同研究開発、プロジェクトへの共同参画など、新たなビジネス機会
- 競争の激化:電気自動車や電池、太陽光関連製品の完成品市場では、価格や技術で直接競合する場面も増える可能性
- サプライチェーン再編:脱炭素と地政学リスクの両方を意識した調達戦略の見直し
2025年12月時点で、世界は依然としてエネルギー転換と気候変動対策を大きな課題として抱えています。その中で、どの国と地域の企業が新しいエネルギー関連分野で主導的な役割を果たすかは、各国の産業構造や雇用にも影響していきます。
これから注視したいポイント
張氏の「90点」という評価と「新三様」の競争力を手がかりに、読者として注目しておきたい論点を整理すると、次の三つにまとめられます。
- 市場の広がり:新エネルギー車や太陽光発電が、どの国と地域で、どのスピードで普及していくのか
- 技術と規格:電池や充電、再生可能エネルギーの接続などで、どのような技術と標準が主流になっていくのか
- 国際ルールと協調:環境目標や産業政策をめぐり、各国がどのようなルール作りと協調を進めるのか
中国の「新三様」は、単なる一国の輸出品目の変化にとどまらず、世界のエネルギー転換と産業競争の構図を映し出す鏡でもあります。日本語で国際ニュースを追う私たちにとっても、今後の議論の土台として押さえておきたいキーワードだといえるでしょう。
Reference(s):
Expert highlights overseas competitiveness of China's 'new three'
cgtn.com








