中国・チリ外相が北京で会談 包括的戦略的パートナーシップ強化へ
中国の王毅国務委員兼外相とチリのアルベルト・バン・クラベレン・ストルク外相が北京で会談し、両国の包括的戦略的パートナーシップを一段と前進させる方針を確認しました。
北京で外相会談 関係強化へ具体的な方向性
会談は北京で水曜日に行われ、中国側からは王毅外相、チリ側からはバン・クラベレン外相が出席しました。王毅氏は、地理的には遠く離れていても、中国とチリの人びとの間には長年の友好と信頼が育まれてきたと強調し、二国間関係は安定的に発展してきたと評価しました。
王毅氏は、過去数年にわたる両国首脳の対話が協力を力強く牽引してきたと述べたうえで、中国・チリ関係は「最良の時期」に入っているとの認識を示しました。
「最良の時期」の背景にある55年の歩み
王毅氏は、来年、両国が国交樹立55周年と自由貿易協定(FTA)締結20周年という二つの節目を迎えると指摘しました。中国側は、両国首脳の合意を着実に実行し、包括的戦略的パートナーシップをさらに高い水準へ引き上げたい考えです。
その具体的な方向性として、王毅氏は次のような点を挙げました。
- ハイレベルの政治対話と相互信頼の強化
- 経済・貿易協力の質と量の向上
- 情報分野やクリーンエネルギーなど新たな分野での協力拡大
- 両国の開発戦略の連携強化(シナジーの創出)
特に情報技術やクリーンエネルギーは、気候変動対策やエネルギー転換をめぐる国際的な課題とも直結する分野であり、中国とチリが協力することでアジア太平洋地域全体への波及効果も期待されます。
アジア太平洋の一員として 多国間主義と自由貿易を擁護
王毅氏は、中国とチリはいずれもアジア太平洋地域における重要な国であり、国際協調を強めることで、多国間主義(多国間の枠組みで課題に取り組む考え方)と自由貿易を共に守っていくべきだと呼びかけました。
保護主義やブロック化の動きが懸念される中で、中国とチリが自由で開かれた貿易体制を支持し続けることは、グローバル・サプライチェーン(供給網)の安定や、アジア太平洋地域の経済成長にとっても意味を持ちます。
チリ側「一つの中国」原則を再確認 対中協力を深化へ
チリのバン・クラベレン外相は会談で、チリが「一つの中国」原則を揺るぎなく支持していると改めて表明しました。これはチリ外交の重要な柱であり、いかなる形でも変わることはないと強調しました。
そのうえでチリ側は、次のような方針を示しました。
- 中国との高官レベルの交流や人的往来の一層の拡大
- 各分野での協力の深化とインフラなど「連結性」の強化
- 中国の企業がチリに投資し、ビジネスを展開することを歓迎する姿勢の確認
チリとしては、中国との関係を通じて、自国の経済成長や新分野での産業発展を加速させたい考えがうかがえます。
なぜこの会談が重要なのか
今回の中国・チリ外相会談は、単なる二国間の友好確認にとどまらず、次のような点で注目されます。
- 2026年の国交樹立55周年・FTA20周年に向けた協力の「設計図」を描いたこと
- 情報技術やクリーンエネルギーなど、今後の成長が期待される分野を明確に位置づけたこと
- アジア太平洋における多国間主義と自由貿易を共同で支えていく意思を示したこと
ラテンアメリカとアジア太平洋のあいだで、経済・エネルギー・ルールづくりのネットワークがどう広がっていくのか。今回の外相会談は、その流れを読み解くうえで一つの重要な手がかりとなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








