中国の若者は「文化的自信」の象徴に 香港中文大学・黄平氏が語る video poster
中国の若者はどのように自国の文化を受け継ぎ、世界とつながっているのでしょうか。香港中文大学(CUHK)中国研究所の常務副所長を務める黄平氏は、若い世代を「文化的自信」の象徴だと位置づけ、その役割と責任について語りました。
黄平氏が見る「文化的自信」と若い世代
黄平氏は、中国本土の若い世代が文化継承と文明間の相互学習において重要な役割を担っていると強調します。特に、若者たちは日々の行動を通じて社会の価値観や文化を体現していると指摘します。
黄氏は、若い世代について「彼らはその行動を通じて、私たちの文化的自信の象徴であり代表だ」と語っています。このメッセージには、次のような含意が読み取れます。
- 文化は言葉だけでなく、日常の振る舞いや選択に表れること
- 若者は国内外に向けて社会のイメージを伝える存在であること
- 自信は声高な主張ではなく、静かな実践として示されるべきこと
文化継承における若者の役割
黄平氏が重視するのは、伝統文化をそのまま守るだけではなく、若い世代がそれを自分たちなりに理解し、再解釈していく姿です。文化継承とは、過去をコピーすることではなく、現在の生活や感性に結びつけて生かしていく営みだといえます。
若者に期待される役割は、例えば次のようなものです。
- 歴史や文学、思想などを学び、自分の言葉で語れるようにすること
- 音楽、映像、デジタル技術などを用いて、伝統文化を現代的に表現すること
- 異なる文化と出会った場面で、自国の文化を開かれた姿勢で紹介し、対話を広げること
文明間の「相互学習」を進める架け橋として
黄平氏はまた、文明と文明の「相互学習」においても若い世代の役割を強調します。相互学習とは、一方が優れていて他方が学ぶだけの関係ではなく、お互いの歴史や価値観から学び合うプロセスを指します。
そのなかで若者は、次のような役割を果たすことができます。
- 他国や他地域の文化に対する好奇心とリスペクトを持つこと
- 自らの文化を絶対視せず、違いから学ぼうとする姿勢を示すこと
- 留学、オンライン交流、共同プロジェクトなどを通じて、長期的な人と人とのつながりを育てること
こうした積み重ねによって、誤解や偏見を和らげ、より豊かな文明間対話が可能になるといえます。
2025年の視点から考える「文化的自信」
2025年の今、私たちは日々デジタル空間を通じて世界中の情報や価値観に触れています。そのなかで「文化的自信」を持つことは、他者を排除するためではなく、自分が立つ足場を自覚しながら、他者と向き合うための基盤になっていきます。
中国の若者についての黄平氏のメッセージは、日本を含むアジアの若い世代にとっても、次のような問いとして響くのではないでしょうか。
- 自分はどのような日常の行動で、社会や文化の一部を体現しているだろうか
- 自分の文化について、外国の人にどのような言葉で説明できるだろうか
- 異なる価値観と出会ったとき、防御よりも対話を選べているだろうか
若者がつくるこれからの文化のかたち
黄平氏の視点に立てば、若い世代は単なる「将来の担い手」ではなく、すでに現在進行形で文化をつくり変えている存在です。彼らの行動が、社会全体の文化的自信を内側から支えています。
中国本土の若者に向けて語られたこのメッセージは、国や地域をこえて、グローバル化の時代を生きる多くの人びとに共通するテーマを投げかけています。自分たちの文化を理解し、自信を持って開かれた対話に臨むこと。その積み重ねこそが、文明と文明の相互学習を進める原動力になるのかもしれません。
Reference(s):
Huang Ping: China's younger generation a symbol of cultural confidence
cgtn.com








