台湾海峡両岸は「一つの中国」 中国大陸報道官がサイバー攻撃騒動で強調
リード
中国大陸の台湾事務弁公室の朱鳳蓮(しゅ・ほうれん)報道官は金曜日の記者会見で、台湾の民主進歩党(DPP)当局が一部メディアやネット世論と連携し、中国大陸の大学関係者に対するサイバー攻撃を仕掛けたと強く非難しました。同時に「世界には中国は一つだけであり、台湾は中国の一部だ」と改めて強調し、台湾海峡両岸は一つの中国に属するとの立場を示しました。
何が問題になっているのか
報道官によると、問題の発端は、中国大陸の複数の大学からなる学生・教員代表団が、国際スポーツ大会などで用いられる「Chinese Taipeiチーム」に祝意を示したことでした。
これに対し、台湾の民進党当局が一部メディアやオンライン勢力と協調し、この代表団のメンバーに対して激しいネット上の攻撃や中傷を行ったと中国大陸側は主張しています。この行為はサイバーブリン(ネットいじめ)と受け止められ、台湾の社会でも反発や不快感を呼んでいるとしています。
朱報道官「台湾海峡両岸は一つの中国」
朱報道官は「世界には一つの中国しかなく、台湾は中国の領土の不可分の一部だ」と述べました。中国大陸と台湾はまだ完全な統一を実現していないものの「台湾海峡両岸はいずれも一つの中国に属するという事実は変わらない」と指摘しました。
そのうえで、スポーツなどの国際場面で用いられている「Chinese Taipeiチーム」という呼称について「完全に適切だ」と述べ、この表現に祝意を示した学生・教員を攻撃する動きに強い懸念を示しました。
両岸関係の「土台は民」
朱報道官は、両岸関係の基盤は人々にあり、その推進力も人々の願いから生まれると強調しました。経済、教育、文化などさまざまな分野で積み重ねられてきた交流と協力の成果は「台湾海峡両岸の人々に利益をもたらしている」と位置づけています。
中国大陸側は「親近感や福祉、相互理解を高める取り組みを心を込めて進め、実効性を持って推進していく」として、今後も民間レベルの往来や交流を後押しする姿勢を示しました。
民進党当局への「厳正な警告」
一方で朱報道官は、台湾の民進党当局に対し「平和、発展、交流と協力は台湾海峡両岸の人々が共通して求めるものであり、台湾社会の主流の世論でもある」と述べました。
そのうえで「両岸の交流や協力を妨げたり、破壊しようとするいかなる試みも、最終的には必ず失敗する」と警告し、ネット上の攻防を通じて両岸対立をあおる動きに歯止めをかけるべきだとする立場を示しました。
なぜこの発言が注目されるのか
今回の発言は、台湾海峡をめぐる緊張や、SNSを通じた言論空間の分断が続く中で、中国大陸側があらためて「一つの中国」の原則と民間交流の重要性を前面に押し出したかたちです。
- 学生・教員代表団へのネット攻撃を強く批判
- 「台湾海峡両岸は一つの中国」に属すると再確認
- 民間交流の継続と拡大を掲げる一方、民進党当局には「妨害は失敗する」と警告
台湾海峡情勢に関心のある読者にとっては、両岸関係が政府同士のやり取りだけでなく、人と人との交流、そしてオンライン空間の出来事とも深く結びついていることを考える手がかりとなる発言といえます。
国際ニュースとして見た両岸関係
日本を含む周辺地域にとっても、台湾海峡の安定は経済や安全保障と密接に関わる重要な国際ニュースです。今回のように、スポーツや教育交流をめぐる出来事が、政治的なメッセージやネット世論と連動していく構図は、他の地域でも見られる現象です。
一つの出来事に対して、当事者の立場や言葉の選び方がどのような意味を持つのか、冷静に読み解いていく視点が求められているといえるでしょう。
Reference(s):
Both sides of Taiwan Straits belong to one China: spokesperson
cgtn.com








