ヨハネスブルク大学で中国の手工芸展 無形文化遺産が世界巡回へ
南アフリカ有数の高等教育機関であるヨハネスブルク大学で、現在、中国の無形文化遺産に焦点を当てた手工芸の国際展が開かれています。国際ニュースとしても注目されるこの動きは、アフリカとアジアの大学が協力して文化交流を進める一つの例といえます。
ヨハネスブルク大学と上海大学が共同開催
ヨハネスブルク大学と上海大学は、同大学キャンパス内のUJアートギャラリーで、Belt and Road 国際ハンドクラフト美術展を開催しています。会場には、中国の無形文化遺産として受け継がれてきた多様な手工芸が集められています。
多彩な中国の手工芸が一堂に
今回の展覧会では、伝統的な技術とデザインを生かした作品が紹介されています。具体的には、次のような工芸が展示されています。
- 紙切り:紙を繊細に切り抜いて模様や物語を表現する中国の伝統技法
- 刺繍:色糸で布に絵柄を縫い込む装飾技法
- シルクのタペストリー:絹を用いた豪華な壁掛け作品
- 年画 ニエンホア:中国の新年を彩る縁起物の版画
- 凧:色鮮やかな意匠を施した伝統的な凧
- 紫砂急須:紫色の土を用いた茶器で、細やかな造形と実用性を兼ね備えた工芸品
いずれも、日常の道具でありながら美術作品としても鑑賞できる点が特徴で、生活文化と芸術が近い距離にある中国のものづくりを伝えています。
テーマは 世界の文化との対話
展覧会のテーマは、世界の文化との対話です。中国の手工芸を、単に一方的に紹介するのではなく、各地の文化と響き合う存在として位置づけようとする意図が読み取れます。
大学のギャラリーという場で開かれていることも含め、学生や研究者、地域の人びとが作品をきっかけに他地域の歴史や価値観を考える機会になりそうです。手に取れる大きさの工芸品だからこそ、遠い国の文化も身近に感じやすくなります。
来年1月25日まで開催、その後は世界巡回へ
この国際ハンドクラフト美術展は、2025年12月現在、ヨハネスブルク大学のUJアートギャラリーで開催中で、会期は来年1月25日までとされています。
会期終了後には、オーストラリア、フランス、イタリア、カザフスタン、ニュージーランド、スウェーデン、トルコなど、複数の国と地域を巡回する予定です。同じ展示がさまざまな都市を訪れることで、異なる社会背景を持つ人びとが共通の作品を通じて中国の手工芸に触れることになります。
日本の読者にとってのポイント
中国の無形文化遺産を紹介する今回の展覧会は、日本の読者にとってもいくつかの示唆を与えてくれます。
- 大学が国際文化交流の拠点となりうること
- 紙切りや刺繍など、身近な素材から高度な文化表現が生まれていること
- 一つの巡回展が、複数の国と地域をつなぐ対話の場になりうること
日本にも多くの伝統工芸があり、それらをどのように海外と共有し、対話を深めていくかは共通の課題です。南半球の大学キャンパスから始まったこの展覧会は、文化を通じて世界との関係を考える一つのヒントとして受け止めることができそうです。
Reference(s):
University of Johannesburg hosts Chinese handicraft exhibition
cgtn.com







