インドの伝統格闘技クシュティ 2500年続くレスリング文化とは video poster
インドの伝統格闘技「クシュティ」とは
インドの格闘技クシュティ(Kushti)は、世界でも最も古いスポーツの一つとされるレスリングが、インドの大地で受け継がれてきた形です。インドのレスラーたちは、およそ2500年以上にわたってこのスタイルを守り続けてきたとされ、2025年12月現在も北インドを中心に広く親しまれています。
現代のスポーツビジネスやテレビ中継に彩られた競技とは違い、クシュティは「もっとも原始的なかたちのレスリング」が生きている場として紹介されています。華やかなスタジアムではなく、人々の生活に近い場所で続いている点が特徴です。
デリーのトレーニングピットから見える日常
今回の現地レポートは、インドの首都デリーにあるトレーニングピットから、ジャーナリストのSreoshi Mukherjeeさんが伝えています。都市化が進む大都市の一角に、レスラーたちが集まり、クシュティの技と精神を磨くための場があるという構図です。
ピット状の練習場では、選手たちが向かい合い、組み合いながら技を試します。道具や設備に頼るのではなく、自分の体と相手の体、その場の空気だけで勝負が決まる世界です。ここでは、勝ち負けだけでなく、日々の鍛錬そのものが重要な意味を持っていると考えられます。
なぜ古くて「原始的」なスポーツが今も支持されるのか
スマートフォンとSNSが当たり前になった2025年のインドでも、クシュティのような伝統スポーツが生き続けている背景には、いくつかのポイントがありそうです。
- 歴史と誇り:2500年以上続くとされるスポーツに参加することは、地域の歴史の一部を自分の体で担うことでもあります。
- 身体と精神の鍛錬:単に筋力や技術を競うだけでなく、忍耐力や集中力、自制心など、目に見えにくい要素も磨かれます。
- コミュニティのつながり:同じピットで練習する仲間との関係や、周囲で見守る人々との交流は、地域社会の一体感を生みます。
こうした要素は、競技のルールや技術がどれほど古く見えても、現代の若い世代にとって魅力を失わない理由になっているといえそうです。
グローバル化の中で光るローカル・スポーツ
国際ニュースとしてクシュティが取り上げられることは、インドの伝統文化を外から眺めるきっかけにもなります。同時に、「自分たちの身近なスポーツや遊びは、世界の人にはどう映るのだろう?」と問い直すヒントにもなります。
日本にも、長く受け継がれてきたスポーツや格闘技、地域ごとの祭りや遊びがあります。クシュティのトレーニングピットで汗を流すインドのレスラーたちの姿は、遠い国の光景であると同時に、「ローカルな文化がグローバル時代にどう生き残るか」という共通のテーマを映し出しています。
このニュースから考えたいこと
デリーの一つのトレーニングピットを通して見えてくるのは、「古いもの」と「新しいもの」が対立するのではなく、同じ時間の中に共存しているという現実です。スマホや動画配信でスポーツを見る時代に、あえて自分の体一つで伝統的なスタイルを続ける人たちがいる――その選択には、単なるノスタルジー以上の意味があるはずです。
クシュティのニュースに触れながら、自分の暮らす地域にはどんな「続けていきたいもの」があるのか、あらためて考えてみるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com







