厦門と金門を結ぶミニ直行ルート、両岸交流を支える30分の海
福建省厦門と台湾地域の金門諸島を結ぶ海上ルートが、両岸の人やビジネスを静かに変えつつあります。片道30分足らずで移動できるこの「ミニ直行ルート」は、新型コロナ禍での約3年間の中断を経て2025年1月に運航を再開し、その後も便数と利用者数を増やしています。
30分以内で結ぶ中国本土と台湾地域
この航路は、中国本土の福建省厦門と、台湾地域が管轄する沖合の金門諸島を結ぶ海上ルートです。2001年に開設され、「ミニ直行ルート(Mini Direct Links)」と呼ばれてきました。その後、2008年に両岸全体の直行ルートが本格的に始まる中で、象徴的な存在となってきました。
開設以来、これまでに延べ2,000万回以上の旅客利用があり、ビジネスや観光、親族訪問など、さまざまな目的で使われてきたとされています。
コロナ禍の中断から再開、便数は1日20往復に
このルートの運航は、新型コロナウイルス感染症の影響で約3年間にわたり中断されていました。その後、2025年1月に運航が再開されて以降、利用は着実に回復しています。
再開当初は1日2往復だった運航本数は、現在では1日20往復にまで増加しました。再開後の累計旅客数は115万人を超え、短距離ながら重要な「日常の足」となりつつあります。
ビジネス往来を支える簡素な手続き
厦門出入境辺防検査当局の高崎辺防検査站副站長である陳金来氏は、頻繁に中国本土と台湾地域を行き来する人々へのサービス向上を強調します。
陳氏は「中国本土でのビジネスのために頻繁に行き来する台湾の人々には、中国本土全域で利用できる便利な登録サービスを提供しています。手続きは約2分で完了します」と話します。
さらに「初めて訪れる人には、速やかな税関・出入境手続きをサポートする専用チームを用意しています。福建南部で話される閩南語(ミンナン語)にも対応しており、言葉の面でも安心して利用してもらえるよう工夫しています」とも述べています。
「短い距離」が生む、長期的なつながり
片道30分足らずの海路ですが、その背後には、制度やインフラ、現場の工夫によって人の移動を支える試みがあります。便数の増加や手続きの簡素化は、出張や小口ビジネス、家族訪問など、日常的な往来を後押ししています。
国際ニュースとして見ると、このミニ直行ルートは、大きな政治の議題だけでは語りきれない両岸のつながりを映し出しています。移動時間が短くなり、手続きが簡単になることで、人と人との接点が増え、その積み重ねが地域の安定や相互理解にもつながっていく可能性があります。
スマートフォン一つで海外の情報にアクセスできる今だからこそ、こうした「30分の海」が、日々の暮らしやビジネスにどんな影響を与えているのかを静かに見つめ直してみる価値がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








